年間1億5000万kWhの木質バイオマス発電でガス会社が発電事業に新規参入電力供給サービス

中部ガスは、新たに発電事業を行う連結子会社「サーラeパワー」を設立し、発電事業に参入することを発表した。新たに木質バイオマス発電所を建設し、2019年から発電を開始する。

» 2016年05月16日 11時00分 公開
[三島一孝スマートジャパン]

 エネルギー事業を展開するサーラグループである中部瓦斯(以下、中部ガス)とガステックサービスは2016年5月11日、新たに発電事業に参入することを発表した。サーラグループで発電事業は初となる。

 サーラグループは豊橋瓦斯と浜松瓦斯をもともとの母体とし100年以上の歴史を持つ企業グループである。エネルギーを中心に現在は住宅関連サービスなどを展開する。今回はこの中で都市ガスを提供する中部ガスとLPガスなどを中心に住宅サービスなどを展開するガステックサービスが共同で新会社「サーラeパワー」を設立。木質バイオマス発電所を建設することを決めた。

 木質バイオマス発電所は、豊橋市の臨海部に建設予定で、2016年内に着工。2019年4月から発電を開始する予定としている。発電規模は2万2100kW(キロワット)で、年間発電量は一般家庭約4万世帯相当の1億5000万kWh(キロワット時)を計画する。主燃料はパーム椰子殻などの輸入材、東三河や遠州地域の未利用材を活用する予定。総事業費は約100億円で、発電した電力は固定買取制度(FIT)を利用して売電する。

 サーラグループでは、2016年4月の電力小売全面自由化に合わせて、家庭向け電力小売を行う「サーラeエナジー」を設立。電力小売にも参入しており、電力の地産地消などにも取り組む方針だ。

photo 新たに建設する木質バイオマス発電所の概要 出典:中部ガス

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