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» 2016年07月14日 13時00分 UPDATE

自然エネルギー:高原に130基の風車を展開、「イノベーション・コースト構想」が前進 (1/2)

震災からの復興を目指して2014年に始まった「福島イノベーション・コースト構想」の主要プロジェクトの1つが実現に向かう。太平洋沿岸の阿武隈地域に風力発電を展開する構想に対して、県の公募で発電事業者2社が選ばれた。5つの市町村をまたいで合計130基の風車を設置する計画だ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 福島県内には風況に恵まれた地域が2カ所に広がっている。1カ所は県の中央を南北に走る奥羽山脈、もう1カ所は太平洋沿岸に近い阿武隈(あぶくま)山地だ(図1)。阿武隈山地の周辺一帯は放射能汚染による避難指示区域が多く、復興に向けた取り組みが懸命に続いている。

図1 福島県内の風況(白い線で囲んだ部分が阿武隈地域)。黄色から赤色が濃くなるほど年間の平均風速が速い。出典:福島県商工労働部

 復興計画の一環で、太平洋沿岸に新しい産業を発展させる「福島イノベーション・コースト構想」が2014年に始まった。国が福島県内の自治体と連携して、エネルギーとロボットを中核に先端技術を生かした産業を創出する狙いだ。エネルギーの分野で注力するのは2つの風力発電プロジェクトで、福島沖に展開中の浮体式による洋上風力と、阿武隈・浜通りエリアで計画中の陸上風力である(図2)。

図2 「福島イノベーション・コースト構想」の進展状況(2016年6月時点、画像をクリックすると構想全体を表示)。出典:内閣府

 阿武隈地域の陸上風力は福島県と3社の発電事業者が共同で2016年2月に環境影響評価の手続きに入った。これと並行して県が発電事業者の公募を実施して、7月8日に福島復興風力とエコ・パワーの2社を仮事業者に選定した(図3)。今後は両社が福島県などから環境影響評価のプロセスを引き継いで計画を進めていく。

図3 風力発電事業の公募で選ばれた仮事業者。出典:福島県企画調整部
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