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» 2016年10月11日 15時00分 UPDATE

電力供給サービス:収束へ向かう東京電力のデータ通知遅延、いまだシステムの不具合は残る (1/2)

東京電力から小売電気事業者に対する使用量データの通知が遅延している問題は、ようやく収束するめどが見えてきた。9月下旬の時点で遅延件数は1日あたり150件前後まで減少した。残る問題は毎月の使用量を確定できない件数が1万件近くにのぼることと、システムに不具合が残っている点だ。

[石田雅也,スマートジャパン]

既報(9月27日):「東京電力のデータ通知遅延ほぼ解消も、月間使用量の不明件数は8221件に拡大」

続報(12月14日):「東京電力のデータ通知遅延が続く、システムの対策に遅れ」

 東京電力の送配電事業部門である東京電力パワーグリッド(東京電力PG)は、需要家ごとの使用量データの通知が遅延している問題に関して10月7日に最新の改善状況を国の電力・ガス取引監視等委員会に報告した。9月23〜27日に検針した使用量データのうち、7営業日以内に通知できなかった件数は1日あたり150件前後まで減少した(図1)。検針対象の0.1〜0.2%に相当する。

図1 使用量データの未通知件数の解消状況(画像をクリックすると拡大)。出典:東京電力パワーグリッド

 小売電気事業者と使用量を協議中のために保留になっているケースを除くと、新規の遅延件数は1日あたり50件前後に収まってきた。その半数は申し込み内容の確認に時間がかかっているもので、残りの半数は使用量を確定できないために未通知の状態になっている(図2)。

図2 9月下旬に検針したデータの未通知(7営業日時点)の理由と件数。出典:東京電力パワーグリッド

 以上の2つの問題を除いて、10月5日の時点でデータの未通知は解消できた(図3)。残る2つの問題を解決すれば、5月から続く一連の混乱を収束できる状況になる。そのためには根本の原因になっている託送業務システムの不具合を改修しなくてはならない。

図3 使用量データが未通知になっている件数。カッコ内は協定対象。出典:東京電力パワーグリッド

 東京電力PGの託送業務システムでは、需要家ごとのメーターの種類(旧式・新型)を正確に認識できないケースが発生して、毎月の使用量を確定できない状態になっている。この不具合に対して、人手でデータを修正する暫定的な対策を先行して実施する一方、不具合を解消する恒久的な対策も進めてきた。国の委員会に報告した内容によると、これまで人手で対応してきた2種類の作業を年末までにシステムに切り替える予定だ。

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