スタバに太陽光発電できる椅子、シャープが開発太陽光

シャープは椅子に化合物太陽電池を搭載した「ソーラー充電スタンド」を開発した。テラス席などに置くと、利用者は座りながらスマートフォンを充電できる。10月下旬から東京都内にあるスターバックス コーヒー ジャパンの一部店舗に設置される予定だ。

» 2016年10月28日 11時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 シャープは、高効率な化合物太陽電池で発電した電気をスマートフォンなどの充電に利用できる椅子型「ソーラー充電スタンド」を開発した。同充電スタンドは、背もたれの裏側に人工衛星などに採用されている高効率な化合物太陽電池を搭載。約30%の高い変換効率を実現しており、テラス席など屋外に設置することで効率良く発電する。利用者は座ってコーヒーを飲みながら、手軽にスマートフォンなどを充電することができる。また、発電した電気は、座面の下に搭載した蓄電池に蓄えられるので、日照量が少ない時でも利用可能。椅子型なので移動も簡単だ(図1)。

図1 椅子型ソーラー充電スタンドのイメージ 典:シャープ

 これらの特徴が評価され、同充電スタンドはこのほど東京都環境公社が再生可能エネルギーの普及啓発に向けて推進する「シティチャージ普及促進事業」の設置事業者に応募し、採用された。東京都環境公社は平成20年に東京都地球温暖化防止活動推進センターを開設し、地球温暖化防止に向けての活動や省エネ対策を支援している。シティチャージの設置もこの取り組みの一環。太陽光発電を身近に感じることができ、外国人旅行者へのおもてなしにも資するもので、非常用電源としての活用も想定している。今回は同センターが連携したスターバックス コーヒー ジャパンの東京都内の上野恩賜公園店、二子玉川公園店、町田金森コーヒーショップ3店舗に2016年10月下旬より順次設置する予定だ。

 シャープは、昨年も東京都環境公社の同事業の設置事業者に選定され、日本で初めてのシティチャージを東京タワーの近くにソーラー充電スタンドを設置している。旅行者などから好評を得ているという。

 なお、今回、シャープ製品とともに、矢木コーポレーション・旭硝子開発の製品も採用されている。木を多用し、店舗の雰囲気に調和したデザインが特徴のシティチャージで、この両タイプがそれぞれ1年間設置される。

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