スマートエネルギーWeek 2018 特集

コスト低減のカギはIoT、自己診断する1500V級パワコン太陽光(1/2 ページ)

シュナイダーエレクトリックは「スマートエネルギーWeek 2017」に出展し、国内初投入となる太陽光発電向けの新製品を披露した。自己診断機能を備えるパワコンなど、IoTを強みにコスト低減や安定稼働ニーズが高まる国内市場を開拓していく方針だ。

» 2017年03月13日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 仏重電大手の日本法人、シュナイダーエレクトリックは「スマートエネルギーWeek 2017」(2017年3月1〜3日、東京ビッグサイト)内の「第7回 国際スマートグリッド EXPO」に出展し、国内初投入となる太陽光発電向けの新製品群を披露した。

 展示した新製品の1つが、小型のパワーコンディショナー「Conext CL-60」だ。出力66kW(キロワット)で、重量は58kg、変換効率は98.8%。2MW(メガワット)程度までの分散設置太陽光発電所向けの製品だ。国内の太陽光発電所でも広がっているパワーコンディショナーの分散設置ニーズをターゲットとする。2017年中の販売を予定している。

「Conext CL-60」(クリックで拡大)

 もう1つの新製品が、太陽光発電用のパワーコンディショナーと蓄電池の充放電システムの昨日を一体化した「Conext XW+」だ。国内も太陽光発電に蓄電池を併設する事例が増え始めている。夜間に日中に充電した余剰電力を売電することで、トータルでより多くの売電収入を得られるといったメリットがある。

 Conext XW+はこうした太陽光発電への蓄電池の導入拡大を見据えた製品で、住宅やオフィスで使用される単相と、工場やビルで利用される三相の2種類の電力系統に7.0〜102kWまでの範囲で対応できる点を特徴としている。

「Conext XW+」

 2017年3月1日から販売を開始しており、既に国内での導入実績もある。鹿児島県で同年1月31日から売電を開始した出力122.4kWの蓄電池併設型の太陽光発電所「EIWAT SOLAR STORAGE I」にConext XW+を9台導入した。米国製の蓄電池を合計252KWh(キロワット時)併設している発電所で、MPPT(最大電力点追従機能)も24台導入した事例だ。

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