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» 2017年04月05日 09時00分 UPDATE

自然エネルギー:下水処理場の地域バイオマス利活用マニュアル、国交省が策定 (1/2)

国土交通省は、下水処理場における地域バイオマス利活用マニュアルを策定した。地域バイオマス利活用の導入検討において必要な事項を整理することで、地方公共団体などの実務者による下水処理上を活用した地域バイオマス利活用事業の検討を促進することを狙う。

[庄司智昭,スマートジャパン]

国交省のWebサイトから閲覧可能

 国土交通省は2017年3月30日、下水処理場において、生ごみなど地域から発生するバイオマス資源を下水汚泥とともに集約処理し、エネルギーや肥料としての利用を促進するため、下水処理場における地域バイオマス利活用マニュアルを策定した。

 地域バイオマスの受け入れの目的や意義、バイオマスの種類別の処理方法や下水処理への影響といった技術的事項、事業採算性などの検討方法や必要となる法的手続きについてまとめられている。国土交通省のWebサイトから閲覧可能だ。

水・資源・エネルギーの集約、自律、供給拠点化 (クリックで拡大) 出典:国土交通省

 同マニュアルの作成にあたっては、有識者や地方公共団体、関係団体の担当者で構成された「下水処理場における総合バイオマス利活用検討委員会」(委員長:日本大学生産工学部土木工学科教授の森田弘昭氏)を、2016年度に3回開催したという。

北海道北広島市の取り組み

 同マニュアルでは、地域バイオマスを受け入れ、類似施設の一元化や消化ガスの有効活用などにより、経済的事業効果を得ている先行事例も紹介している。

 北海道北広島市では、地域バイオマス5種類(し尿、浄化槽汚泥、集落排水汚泥、生ごみ)を、既存の下水処理センター(処理能力:3万4500m3/日)を利用した一括混合処理を進めてきた*)。これにより、し尿の維持管理費が年間で約1億円の削減、類似施設の一元化による建設費の削減(約30%削減、10億円相当)につながったという。

*)北広島市では、近隣自治体(長沼町、南幌町、由仁町)からの農業集落排水汚泥を受入れているという。

北海道北広島市の取り組みにおける処理フロー (クリックで拡大) 出典:鹿島建設

 また、温室効果ガス削減にもつながっている。重油の代わりに消化ガスを利用することで、年間で約490tのCO2を削減。生ごみを受け入れたことにより、最終処分場からのメタンガス排出量も、CO2換算で年間で約5900t削減している。

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