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» 2018年03月19日 09時00分 公開

電気自動車:重い鉛電池を代替、マツダなどが自動車補機用リチウムイオン電池を開発

マツダ、エリーパワー、宇部興産は、自動車用12Vリチウムイオン電池に関して共同開発契約を締結したと発表した。鉛電池の代替を目的とし、高温や衝撃に対する安全性、耐久性の高いリチウムイオン電池の共同開発を進め、2021年までの実用化を目指す。

[松本貴志,スマートジャパン]

3社の技術を生かして開発を進める

 マツダ、エリーパワー、宇部興産は、自動車用12Vリチウムイオン電池に関して共同開発契約を締結したと発表した。自動車の始動や補機駆動用として現在利用されている鉛電池の代替を目的として、高温や衝撃に対する安全性、耐久性の高いリチウムイオン電池の共同開発を進め、2021年までの実用化を目指す。

写真はイメージです

 自動車の始動・補機用電池は、環境規制による鉛使用の禁止や燃費改善に向けた軽量化などの課題に対応するため、従来の鉛電池から代替可能なリチウムイオン電池の実用化が期待されている。しかし、始動・補機用電池は主にエンジンルーム内に搭載されるため、高温や事故発生時の衝撃に耐えるリチウムイオン電池の開発は困難であり、これまでは限定的な採用にとどまっていた。

 今回の共同開発では、3社それぞれの強みを生かしてこの課題を解決する技術の開発を進める。SKYACTIV開発で培った開発対象物をコンピュータ上でモデル化し開発を行う「モデルベース開発」技術を持つマツダは、電池内部の化学反応をモデルベース開発で研究するとともに、このリチウムイオン電池を管理する技術の確立とその汎用モデルの開発を担当する。

 エリーパワーは、既に二輪車始動用リチウムイオン電池を国内大手二輪車メーカーに提供しており、低温下での動作性や耐衝撃性、防水性などを備えた安全性の高い電池の開発技術を持つとして、本取り組みでは電池の基本設計と開発を担当する。

 また、リチウムイオン電池の主要部材である電解液とセパレーター開発技術に強みを持つ宇部興産は、今回の開発において電解液を担当し、引火点を高く引き上げた電解液により高温に耐えるリチウムイオン電池の実現に貢献する。

 3社は共同開発で培った技術を基に、始動・補機用以外の自動車電動化へ適用可能な24V、48Vの低電圧系リチウムイオン電池開発へ発展させるなど、将来的にさまざまな分野での協業も検討するとした。

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