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» 2018年03月23日 09時00分 公開

IT活用:水道とガスを遠隔検針する実証が熊本で開始、社会インフラの強じん化に

熊本市、西部ガス、NTT西日本は、スマートメーターとLPWAを用いた「水道とガスの視える化共同実証」を実施する。住宅に水道と都市ガス用スマートメーターを設置し利用データを収集・送信することにより、遠隔検針や漏水検知などの効果検証を行う。

[長町基,スマートジャパン]

 熊本市、西部ガス、NTT西日本は、スマートメーターとLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを用いた「水道とガスの視える化共同実証」を2018年3月末から実施すると発表した。水道とガスの遠隔検針および水道の漏水検知、LPWAの共同利用の効果検証を目的とする。

実施イメージ(クリックで拡大) 出典:西部ガス

 実証は熊本市内の集合住宅の一部世帯を対象として、水道および都市ガスのスマートメーターをそれぞれ各戸に設置する。スマートメーターによって検針された水道使用量は、LPWAの一種であるFlexnetとLoRaWANで上下水道局に、ガス使用量はLoRaWANによって西部ガスに送信される。これにより、同一世帯の水道とガスインフラ利用データを、同一のLPWA(LoRaWAN)を共用して同時に収集する効果検証をあわせて実施する。

 また、水道では各戸に設置されたスマートメーターの他に、高架水槽付近に設置された親機となるスマートメーターも設置。親メーターでは配水ブロックの流量を検針し、各戸のスマートメーター流量と比較することで漏水を検知する実証を行う。

 同実証において熊本市は、水道スマートメーターを活用した検針と事業導入に関する課題抽出など評価を担当する。西部ガスはガススマートメーターに関するシステム構築と運営、取得データの分析などを行い、NTT西日本はLPWAや水道スマートメーターに関するシステム構築と運営などを請け負う。

 2016年に発生した熊本地震では、インフラ設備の被災状況把握に多くの時間と労力を要した。同実証は、「ICTの利活用による地域活性化等に関する連携協定」に基づく「スマートひかりタウン熊本」プロジェクトとして実施するもので、効率的かつ災害に強い社会インフラの実現を目指す。

 同実証により得られた結果は、遠隔検針や漏水検知に関連するシステムをそれぞれの事業体で導入する場合の参考とする。また、「スマートひかりタウン熊本」プロジェクトの他分野においても同実証で得られた知見を活用し、一次産業や観光などさまざまな領域で新しい価値の創出などの課題解決に貢献するとしている。

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