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» 2018年08月21日 07時00分 公開

電力供給サービス:TOKAIとみんな電力が提携、再エネで「日本版シュタットベルケ」を

TOKAIホールディングスとみんな電力が資本業務提携。太陽光などの再生可能エネルギーと、ブロックチェーンを活用した電源照明由来の仕組みを活用する、新しい事業会社を設立する計画だ。

[長町基,スマートジャパン]

 TOKAIホールディングス(静岡市)はみんな電力(東京都世田谷区)が、事業拡大を目的に実施する第三者割当増資を引き受けるとともに、両社の経営資源を活用した再生可能エネルギー事業分野参入に関する資本業務提携についてこのほど合意したと発表した。

 TOKAIホールディングスはこれを機に、成長が期待できる再生可能エネルギー事業分野で2019年4月からグループ新会社による、再エネ電力の販売や蓄電池販売・メンテナンスなど関連サービスの提供を開始する予定だ。

 みんな電力は創業時から全国各地より調達する再エネ電力を、独自の電力取引プラットフォーム上で販売するベンチャー企業。自治体の保有する電源を「顔の見える電源」としてブランド化して地域創生に活用するモデルで実績を持つ他、日本の法人向けに再エネ電力供給事業などを手掛けている。

 最近では、電源由来の証明にも積極的に取り組んでいる。自社の電力取引プラットフォームにブロックチェーン技術を実装し、電源由来証明の発行や、個人・企業間での電力直接取引、電源価値の売買など、新しい電力サービスの提供なども進めている。

「みんな電力」のビジネスモデル 出典:みんな電力

 TOKAIホールディングスは、TLC(トータルライフコンシェルジュ)のビジョンのもと、エネルギー(LPガス・都市ガス)、通信(インターネット)、ケーブルテレビ、宅配水をはじめ、様々な生活周りのインフラサービスを全国約300万件の個人客に提供している。また、国内の法人客約5000社に向けてもエネルギー、通信サービスなどを提供中だ。

 同社は今回の資本業務提携により、みんな電力の再エネ比率の高い電力を活用し、グループの既存の個人ユーザーおよびCSRに積極的な法人ユーザー向けに、再エネ比率の高い電力を供給し、同社のブランド価値を高めていく考えだ。

 また、この取り組みモデルを、現中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」で進めている他事業者とのアライアンス施策として、全国のガス事業者やケーブルテレビ事業者にも積極的に展開していく。

 具体的に事業化を検討しているのは、2019年に「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」による買い取りが満了を迎える住宅太陽光発電の電力と、みんな電力が開発を進めるブロックチェーン技術を活用した新サービス。さらに、こうした卒FITの電力や、自治体・民間企業が発電した再エネ電力を買い取り、公立学校や庁舎、地域の法人・個人に、ブロックチェーン技術により由来が担保された再エネ電力を提供するモデルを確立する。

 さらに、地域エネルギーインフラを担ってきた自社ノウハウを活用し、ガス、ケーブルテレビ、地域再エネ電力などを組み合わせ「民間主導の新しい日本版シュタットベルケモデル」の確立を目指す。

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