MIXIは、同社が開発するAIロボット「Romi」の新モデルのデモ機を「CEATEC 2024」(幕張メッセ、10月15日〜18日)にて展示している。Romiは、手のひらサイズで、自然な会話のキャッチボールができるロボット。新モデルでは素早い応答など、さらにスムーズなコミュニケーションを実現したという。
そもそもなぜMIXIがAIロボットを作ったのか。その経緯や新モデルに搭載する技術についてMIXIブースで聞いた。
同社は、SNS「mixi」をはじめコミュニケーションを軸に事業を展開している。「mixiはもちろん、スマートフォンゲーム『モンスターストライク』もマルチプレイ機能を実装し、コミュニケーションツールを目指して作った。生成AIの発展を背景に、コミュニケーションを志向するサービスを作れないかと考え、AIロボットの開発に至った」(同社)
Romiには、前モデルから「人に寄り添い共感するような会話データ」を追加学習した大規模言語モデル(LLM)を搭載。これまでの会話内容を踏まえて回答できるなど、会話のキャッチボールを売りにしていた。
新モデル「Lacatanモデル」では、この会話のキャッチボールをブラッシュアップする。より高速なレスポンスなどを実現し、前モデルよりも「人間らしい会話」を再現するという。
例えば、5GHz帯のWi-Fiへの対応やCPU処理能力向上などハード面を改善。処理フローも変更し、レスポンスの速度を向上させた。
「Romiでは、人間が事前に設定したルールに従って回答するルールベース型のAIと、その都度回答を生成するAIを併用している。天気に関する質問など正確性を要求する受け答えは前者、それ以外は後者と使い分けているが、新モデルではこの処理を平行してできるように変更。応答にかかる時間をさらに短縮している」(同社)
また、会話の最中に「うん」「へえ」のようなあいづちを入れられるようにし、体感としてのレスポンス性能も改良している。「まだ開発中ではあるが、AIによってより適切な文脈とタイミングであいづちを打てるようにする予定だ」(同社)
他にも、新モデルで搭載したカメラにより画像認識や、ディープラーニングで独自開発したボイスなどの機能も追加予定。より人間らしいやりとりを実現し、気軽にコミュニケーションできるパートナーのようなロボットを目指す。
Romi(Lacatanモデル)の発売日は、2025年春頃の予定。本体価格は9万8780円、会費が月額1958円、年額の場合は割引で1万9580円としており、10月7日から公式ストアにて予約販売している。
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