米Googleは5月20日(現地時間)、同社の年次カンファレンス「Google I/O 2025」にて、AIアシスタントの研究プロジェクト「Project Astra」の新たなイメージ動画を公開した。動画では、スマートフォンに内蔵したAIアシスタントと会話しながら自転車を修理していく様子を収録。AIアシスタントと共に問題を解決していく様子を描いている。
動画では、青年が自転車を修理する傍らで、スマホのAIアシスタントが自転車メーカーのサイト内にある説明書にアクセスし、修理に関するページを読み上げたり、「YouTubeで該当の自転車を修理する動画を調べて」というオーダーに対し、YouTubeから最適なものを探して再生したり、ユーザーをサポートしている
またスマホのカメラを通して、自転車ショップから送られたメールの情報をもとに、カメラに映っているどのパーツを使えばよいかを判断したり、必要なパーツが自転車ショップにあるかAIが代わりに電話で在庫確認したりする、といった場面も見られる。
Project Astraは、2024年に開催した「Google I/O 2024」で発表したプロジェクトで、「日常生活で本当に役立つ未来のAIアシスタントの構築」を目指している。24年には、スマホで撮影した物体をAIがリアルタイムに説明するデモなどを披露していた。
Googleはこの1年間の研究成果として、より自然な音声出力や記憶機能の強化、コンピュータの制御機能などを、Geminiの会話モード「Gemini Live」に統合してきたと説明。今後はGoogle検索での新しい体験や、開発者向けAPI、開発中のスマートグラスなどの新しい形状のデバイスへも導入を進めていくという。
YouTubeに掲載したデモ動画のコメント欄には「これは本当にすごい」「こんなにテクノロジーに興奮したのは久しぶり」など、このプロジェクトに期待する声などが上がっている。
Googleではこの他にも、AIエージェントが人間のマルチタスクをどのように支援するか検証するプロジェクト「Project Mariner」も進行中。さまざまなアプローチで実用的なAIアシスタントの開発に取り組んでいる。
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