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“家庭用人型ロボ”が洗濯機に洗い物投入――OpenAI出資のロボット企業、搭載AIの性能アピールする動画

» 2025年06月12日 14時52分 公開
[ITmedia]

 人型ロボットが、洗濯機に洗い物を入れる──ロボット開発企業の米1Xが6月10日(現地時間)、家庭用人型ロボット「NEO Gamma」に関するこんなデモ動画を公開した。NEO Gammaが搭載するAIモデル「Redwood」の性能を紹介するもので、他にもドアを開けたり階段を上ったりする様子を披露している。

 Redwoodは、視覚と言語情報でロボットを制御する「VLA」(Vision-Language-Action)モデル。パラメータ数は1億6000万パラメータで、NEO Gammaに搭載したGPU上で動作するという。同社の人型ロボを遠隔操作したり自律動作したりして得られたデータセットを活用し、強化学習で訓練したといい、NEO Gammaの移動と、手による物体の操作を統合的に制御できる。

 さらに、手や物体の現在位置がどこにあるかの推定に関する情報なども学習させ、対応できる状況やタスクを増やしたという。外部の音声変換モデルと組み合わせることで、人間の声による指示にも対応する。過去のデモなどでも同じモデルを使っていたかは不明だが、Redwoodの名前が出るのは今回が初めて。

 デモ動画では、声による指示で、NEO Gammaが机の上のビールを取り、人に渡す姿が確認できる。ドアノブをつかんでドアを開けたり、しゃがんで洗濯機に洗い物を入れたりする動作も披露した。11日にも動画を公開し、Redwoodによる動作を紹介。階段を上ったり、立っている状態から膝立ちになる様子などが確認できる。

【タップで拡大】ビールを手渡す
【タップで拡大】ドアを開ける
【タップで拡大】服を洗濯機に入れる
【タップで拡大】階段を上る
【タップで拡大】膝立ちになる

 1Xは米OpenAIが出資したことで知られるロボットスタートアップ。NEO Gammaは、2025年2月に同社が発表した家庭用の人型ロボットだ。ナイロン素材のニットで身体が覆われていることが特徴で、全身のコントローラーにより人間のように自然な歩行などができるという。ビームフォーミング機能を備えた4つのマイクや、3つのスピーカーシステムなどを搭載し、音声でのやりとりにも対応する。

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