「G-SHOCK」新作、AIを活用した開発の実態は? カシオが語る“カッコよさ”を作るための工夫(1/3 ページ)
「『AIで作ったG-SHOCKか、すげえな』とならないことは、企画時から想像がついていた」――「G-SHOCK」の新作「MTG-B4000」について、企画を担当したカシオ計算機の泉潤一さんは、ユーザーの視点をこのように語る。MTG-B4000は、AIを活用して開発した初のG-SHOCK市販モデルとして、6月に発売。一方、開発ではただAIを使うだけでなく、さまざまな工夫を凝らしたという。泉さんに開発の実態を聞いた。
MTG-B4000は、G-SHOCKの中でも、メタルと樹脂素材を組み合わせるデザインが特徴の「MT-G」シリーズの新作に当たる。同シリーズでは「革新的なモノづくり」を心掛けており、新しい素材や構造の開発などに挑んでいる。その一環で、AIを開発手段の一つとして試験導入したことが、MTG-B4000が生まれたきっかけという。
導入したのは、カシオがG-SHOCKシリーズの開発で蓄積してきた、耐衝撃構造に関するデータを読み込ませた生成AIだ。耐衝撃データにより、G-SHOCKのデザインの荷重シミュレーションができる。なお、記者がどのような仕組みか聞いたところ「RAG(大規模言語モデルと外部データベースを組み合わせる技術)は使っていない」とする一方「詳細は非開示」とした。
MTG-B4000の開発ではまず、メタルとカーボン素材を用いた新たなフレーム構造をコンセプトに、人間のデザイナーが原案を作成した。これに対し、AIがシミュレーションを行い、耐衝撃性能を備えた候補案をいくつか提案。候補案をデザイナーが修正していく中でデザインを固め、プロトタイプを作成した。その後、耐衝撃性能などを試験して製品を完成させた。
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