AI開発の落とし穴、Sansanが自社事例の資料公開 若手エンジニアの開発スピードとスキルへの影響とは
馬には乗ってみよAIには添うてみよ──Sansanは1月23日、そう題したAI開発の落とし穴に関する資料を公開した。同日に開催したオフラインイベント向けの全22ページの資料。同社では生産性向上を見込みAI開発ツールを取り入れたが、導入後の実態を解説している。
資料を作成したのはSansanのITエンジニアである斉藤実さん。AI導入の旗振り役でもあった斉藤さんは2025年1月ごろ、バイブコーディングによるAI開発の現実味を感じて、チームへの本格的なAI開発の導入を始めた。AIが開発を肩代わりすることで、生産性が向上することに大きな期待を持っていた。
しかし、現実で待っていたのは落とし穴だった。まず障壁となったのは「メンバーがAIを使わない・ちゅうちょする」という問題だ。これに対して斉藤さんは「毎週チーム内でAI知見共有会を実施」「ツール毎に担当を決め、そのツールを深掘りしてもらう」などの対応を取ったという。
またAI推進が始まって半年後には、「使われるが成果がでない」という問題も発生。斉藤さんは「AIにより実装コストは下がっているがレビューに時間がかかる」と考察し、特に若手エンジニアへの影響には注意が必要という。なぜなら、スキルがないにもかかわらず、開発スピードが上がっていた場合、AIが作った実装を理解できていない可能性があるからだ。
一方、経験の長いエンジニアは開発速度が上がっている傾向が見られたという。このことから現状のAI開発について、ベテランほどスピードが上がり、若手には大きな変化は見られなかったと結論付けている。
「AI開発は即効果が出るものではない。ベテランばかりのチームではない限り普通。知見のない領域ではベテラン、若手に問わずAIに頼り切るのは危険なので、レビューにはきちんと時間をかけるべき」(資料から引用)
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