ここ数日で、新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)によるパンデミックが大きなニュースとなって全世界を駆けめぐっている。筆者の基本的なスタンスは、前に鳥インフルエンザについて書いたときとほとんど変わらない。
ただ、弱毒性(のように見える)パンデミックなんてことが起こるとは想像してなかったのが、筆者の浅はかなところ。
というわけで、現状(5月1日午前)段階で、WHOの警戒レベルはまだフェーズ5ではあるが、事実上「パンデミック」は発生してしまっていると考えていいだろう。
ただし、「パンデミック」というのは、あくまでも「ある感染症が世界的に流行すること」を意味しているわけで、「そのウイルスに罹ったらみな死んじゃう」という出来の悪いパニック映画みたいな話ではない。
特に、今回のようにメキシコ以外ではまだまだ死亡者が少ない状況で、過度に騒ぎ立てる必要は、まだ全然ないので、その点だけは要注意。パニック厳禁!
とはいえ、その一方で、これも前にも書いたように、人間、危機的状況になると、映画やドラマとは逆に、「正常性バイアス」という心理的なバイアスがかかってしまうことが多いともいう。
んじゃ、どないせえっちゅうねん? と問われれば、これもやはり前に書いたとおり。
だいたいインフルエンザウイルスは空気感染じゃなくて飛沫感染だから、あくまでも唾液や皮膚との接触によって起こるので、普通のかぜ同様、手洗いとうがい、外出時のマスク着用が、かなり効果的なのだ。あと、日本人はあんまりしないけど、あいさつとかでの握手・ハグ・キスは避けた方がいいよね。
騒ぎすぎるのも禁物だけど、きちんとした予防に心がけましょう! 備えあれば憂い無し。
作家/脚本家/翻訳家/批評家。
1963年、大阪生。関西大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程前期修了(工学修士)。NTTデータ通信に勤務中の1990年頃より執筆活動を始め、94年に文筆専業となる。得意なフィールドはSF、ミステリ等。アメリカのテレビドラマとコミックスについては特に詳しい。SF設定及びシナリオライターとして参加したテレビアニメ作品多数。最近の仕事では、『ダイ・ハード4.0』(翻訳:扶桑社)がある。2007年1月より、USCこと南カリフォルニア大学大学院映画学部のfilm productionコースに留学中。目標は日米両国で仕事ができる映像演出家。
ブログは堺三保の「人生は四十一から」。
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