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わたしたちはGoogleに頼り過ぎなのか

» 2009年05月18日 15時12分 公開
[Debra Donston,eWEEK]
eWEEK

 昔は企業のネットワークがダウンしたときに、パーティションの向こう側をのぞき込んでこう言ったものだ。「ネットワーク落ちてない? あ、そのシャツかっこいいね」

 仕事場が地理的に分散するようになったときには、企業ネットワークがダウンすると、次のようなインスタントメッセージが届いたものだ。

eweek1: ネットワーク落ちてる?

eweek2: 分からない。試してみる。

eweek2: 落ちてるみたい。じゃあまた。

 では5月14日に飛ぼう。Googleで検索しようとして、あるいはGmailにアクセスしようとして何も起きなかったとき、わたしはFacebookにアクセスして、次のような書き込みを見つけた。

ジョン・スミス Googleにアクセスできない人、ほかにいる?

 Googleがダウンしているのか、「自分だけなのか」を問うFacebookの最初の書き込みに続いて、すぐに果敢な人たちは障害の規模を把握するための手助けを求め、思考派の人たちはこれはクラウトコンピューティングの終わりの前兆――クラウド特有のリスクの具現化――なのかと問うた。

 FacebookとTwitterにGoogleの障害について質問したり嘆いたりする投稿があふれたという事実は、この障害がどれだけの影響を及ぼしたかを反映している。パーティションの中にいる人たちが仕事ができなくなったという個別の問題ではなく、Google検索、Gmail、Google Apps、Google Analyticなどに依存しているすべての人の問題なのだ。

 では、ポイントはそこなのだろうか? わたしたちは、Googleがダウンしたら世界的なレベルでビジネスが立ちゆかなくなるほどにGoogleなどのクラウドサービスに依存しているのだろうか? すべての卵をクラウドという1つのかごに盛っているのだろうか?

 Googleサービスが完全に復旧した直後、同社の担当者は、米国およびほかの数カ国のユーザーに影響したこの問題の原因は、トラフィックのルーティングのエラーだったと説明した。あまりに多くのユーザーが同じ場所にルーティングされたとGoogleは語り、同社のエンジニアは再発防止に取り組んでいると付け加えた。

 それは何よりだが、Googleがダウンしている間仕事にならなかったビジネスパーソンにとっては、小さな慰めでしかない。

 今回の障害は、人々がパーティションの向こうをのぞき込んでいた時代の企業ネットワークの障害の現代版、クラウド版だと言う人もいるかもしれない。違っているのは、パーティションの中にいる人たちはシステム管理者に連絡でき、システム管理者が(少なくとも理論上は)問題や復旧見込みについての情報を提供してくれるという点だ。Googleがダウンしたとき、ダウンしているかもしれないと思ったとき、誰に電話すればいいのだろうか? Googleにアクセスできなかったとき、わたしは自分自身に問い掛け、コンピュータをチェックし、ISPに問い合わせてから、Googleが犯人だという結論に至った。

 このような問題が起きたからといって、企業はクラウドコンピューティングを追求すべきでないと言っているわけではない。今回の障害がこれほど大きな影響を及ぼしたのは非常に多くの人が影響を受けたからであり、ミッションクリティカルではなくとも、日々のコンピュータ作業に欠かせなくなっているアプリケーションにアクセスできなかったからでもある。世界のシステム管理者のような存在を見つける必要があるだろう。

 皆さんの会社はGoogleの障害でどのような影響を受けただろうか?

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