次のステップ2に入ります。ここからは具体的な方法となります。まず、今までの思考や感情、行動のパターンを崩していきましょう。
平本 房野さん、少しずつでもいいので、ダイエットをするとしたら、どういう方法を取りますか? 食事を減らすのがいいか、運動をするのがいいか。
房野 お酒の量を減らします。
平本 なるほど。どのくらいお酒を飲んでいますか?
房野 毎晩、ビール1缶プラスアルファですね。
平本 そのプラスアルファをストップすることはできますか?
房野 できると思います。
平本 ビール1缶だけ、に変えると。(肝臓を休ませる)休“肝”日を設けるとかはどうですか?
房野 それは難しいので、全体的に減らす、ですね。
平本 1缶だけにするとか、それが無理だったら、週に1日、1缶だけの日を作るとか。
房野 そうですね。でも、お酒って飲むと止まらなくなるので、買わないのがいいかもしれない。そうだ、買わないのがベストです。
平本 その日に飲む分だけを買う。
房野 買いだめはしない。
平本 確かに買いだめはお得ですけどね。そこで何百円か得する方がいいか、素敵な洋服が着られる方がいいか、となったら、どちらですか?
房野 もちろん、素敵に着こなせる方がいいです。
平本 では、素敵に洋服を着るためにその何百円かを余分に払って、素敵なスタイルになるとしたら?
房野 全然もったいなくはないです。
平本 そこで買いだめしてやせられず、エステで何十万円も払うよりはいいですよね。買いだめの数百円はエステよりもずっと安いですね。
房野 買いに行くのも運動だと思えばいいですね。
平本 原さんの場合、全部に自信を持つことはできないにしても、プレゼンの中で、これに関しては自信を持って言える、というのはありますか? 例えば、日付くらいは自信を持って言えますよね。
原 そうですね(笑)。
平本 絶対間違いはないので、開催日くらいは自信を持って言う。自分の名前にも迷いはないですね。
原 今日、みんなに自己紹介をしようかな。
平本 人からの誘いを断るにしても、態度を理解してもらおうと期待するのではなくて、「すみません、今日はこの作業を終わらせたいので」と、自分が変わって行動パターンを崩す必要がありますね。誘われそうになった時は、違うところに行って作業をするとか。「ちょっと調べものが」と言って席を立つとか、外で作業するとか、なにかしら変える必要があります。
次回は最終回。「魅力的な代替案」について解説していきます。
ピークパフォーマンス 代表取締役
平本あきお(ひらもと あきお)
1965年神戸生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了(専門は臨床心理)。アドラースクール・オブ・プロフェッショナルサイコロジー(シカゴ/米国)カウンセリング心理学修士課程修了。人の中に眠っている潜在能力を短時間で最大限に引き出す独自の方法論を平本メソッドとして体系化。人生を大きく変えるインパクトを持つとして、アスリート、アーチスト、エグゼクティブ、ビジネスパーソン、学生など幅広い層から圧倒的な支持を集めている。最新著書は、『すぐやる! すぐやめる!技術 ― 「先延ばし」と「プチ挫折」を100%撃退するメンタルトレーニング』。コミュニケーションやピークパフォーマンスに関するセミナーはこちらから。
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