低価格の多ボタンマウスには、拡張ボタンに任意のコマンドを割り当てるユーティリティが付属しない場合が多い。今回紹介するソフトを使えば、こうしたマウスのボタンに好きなコマンドを割り当てられるようになる。
標準の3ボタン(左、右、ホイール)に加え、2つ以上の拡張ボタンを備える多ボタンマウスが徐々に市民権を得つつある。従来であれば5000〜1万円の高価格帯のマウスにしか搭載していなかった拡張ボタンが、低価格マウスでも搭載するようになったわけだ。
しかし、低価格の多ボタンマウスでは、コスト削減のためか、専用のユーティリティは付属していないことが多い。マウス側面に2つの拡張ボタンがあれば、それはたいていの場合ブラウザの「戻る」と「進む」がプリセット。変更できない仕様になっている。
プリセットの拡張ボタンに、任意のコマンドを割り当てるためのソフトが、今回紹介する「X Wheel NT」だ。これを使えば、ユーティリティが付属しない安価な多ボタンマウスのボタンに任意のコマンドを割り当てて利用できるようになる。
筆者の場合、ふだん使用しているロジクールのマウス「VX nano」では、側面の2つのボタンは「戻る」「進む」ではなく、Firefoxのタブを順に送る[Ctrl]+[Tab]と、逆に送る[Ctrl]+[Shift]+[Tab]を割り当てて使用している。これらはマウスに付属するユーティリティ「SetPoint」を用いることで実現している。
ユーティリティがない多ボタンマウスでは、このような割り当てができず、デフォルトの「戻る」「進む」のまま利用せざるを得ないのだが、「X Wheel NT」を使えば、こうしたユーティリティレスのマウスであっても、前述のようなコマンドの割り当てが可能になる。マウスのプロパティに新たに追加されるタブから設定できるのだ。
任意のコマンドを割り当てられるのは、拡張ボタンに限らず、左右ボタンおよびホイールボタンも対象となる。筆者の場合、ホイールボタンに「閉じる」を割り当てて使用している。
コマンドはプログラムごとに割り当てることもできるほか、インポートやエクスポートも可能であるなど、カユいところに手が届く設計。任意のコマンドを割り当てるためにユーティリティが付属した高価格帯のマウスを選んでいたユーザーも、こうしたソフトを使って低価格マウスを活用してみてほしい。
ソフト名 | 対応OS | 利用料 | 作者 |
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X Wheel NT | Windows NT/2000/XP | 無料 | Absurd Technology Lab |
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