日本電産の永守重信CEOは、当代を代表する経営者。その経営手法を余すことなく記したのが『日本電産 永守イズムの挑戦』である。会社を蘇らせる6つのステップを紹介しよう。
日本電産は日本を代表する小型モーターメーカーであり、20社以上のM&Aを通じて急拡大してきた。その原動力が、創業者でありグループCEOの永守重信氏。当代を代表する経営者の1人である永守氏の経営手法を余すことなくつづったのが『日本電産 永守イズムの挑戦』である。
買収企業の立て直しを数多く陣頭指揮してきた経験から、永守社長は企業再建を定石化させている。
共通しているのは「意識変革」だろう。自力(技術力)がある会社ならば、足元の経営改善で短い帰還で収益の改善が図れる。その実績を見せつつ、社員全員の仕事への意識を変えさせることで、利益を生める会社へと変貌(へんぼう)させている。また経営陣を自社から出すことで、自信も回復させている。
日本では暗い雰囲気が漂うが、まだまだ地力はあるはず。今の日本に必要なのは、経営者だろう。
RCF代表取締役。一橋大学卒業後、バー経営、マッキンゼーを経て独立。「100年続く事業を創る」をテーマに講演・コンサルティング活動に従事。創業前の若者に1億円投資するスキームを企画運営し、話題を呼ぶ。「雇われ経営参謀」として500人以上の経営・企業相談を受けてきた。ブログに毎日書評を掲載し、現在1200冊超。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.