つぶやきが社内を元気にしていく!? Yammer導入リポート(3/3 ページ)

» 2010年09月21日 09時00分 公開
[長者原康達,ロフトワーク]
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6.Yammer導入の発起人、社長インタビュー!

 ロフトワークでYammerの導入を決めたのは、Twitterのヘビーユーザーでもあったロフトワーク社長 諏訪でした。社員アンケートを踏まえて、狙い通りの結果となっているか聞いてみました。

長者原 Yammer導入の感触はいかがですか?

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諏訪 予想以上に早く浸透しました。通常、新しいツールを導入する際には、定着するには試用期間が4〜5カ月ほど必要ですが、1カ月で浸透し、正式導入が決まったことには驚きました。

長者原 リアルタイムの情報を見逃してしまうなど、情報の受け取り漏れがあるのが不便という意見も出ていますが……?

諏訪 ネガティブな声に配慮し過ぎると、企業が陥りやすい効率の悪さが出ます。それよりも、面倒と思っている人が極めて少ない(全体の68%)というポジティブな面を見ていきたいですね。また、iPhoneアプリの利用率が高い(iPhoneユーザー22人中19人が使用)ことに注目しています。プライベートでもチェックしているということが分かりました。

長者原 今後別の使い方ができるでしょうか?

諏訪 長期プロジェクトのクライアントに入ってもらったり、クリエイターとの連絡にも活用すると面白いかもしれません。電話やメールではなかなか聞き出せない、小さな悩みなどを共有できそうですし、同時に別の場所にいる何人かで作業をする際の報告ツールとしても便利でしょうね。今までとは違ったコミュニケーションを楽しめそうです。

長者原 最後に一言お願いします!

諏訪 会社の規模がさらに大きくなって、交流が薄くなったときにディビジョン(各部署)間で溝が深まる危険をYammerで乗り越えられたらと思っています。組織が大きくなった時に失われるダイナミズムや楽しさやコミュニケーションの溝を埋めていけるのではないでしょうか。

7.最後に

 Yammerはロフトワークで積極的に活用されています。それまで「メールで伝えるほどではないかな……」と思って共有していなかったようなことを気軽に共有できるため、結果として、別部署の情報がリアルタイムで流れてきたり、それに対してコメントを入れるなど、社内の風通しが良くなってきたことも伺えます。また、Yammerがきっかけで飲み会が開催されることも度々あり、「つぶやき」が組織の血流を促進し、元気にしているといえるのではないでしょうか。

 社員がまだ10〜20人の少人数だったころのロフトワークではきっと浸透しなかったでしょう。社員が多くなってきて、「自分の声が行き届きにくい」「気軽に声を上げにくい」と思っていたからこそ、Yammerがここまで活用されているのではないでしょうか。また、Twitterに慣れている社員のみに活用されているというわけではなく、Twitterのアカウントを持っていない社員をはじめ、広く社員に活用されているという結果も出ました。

 グループ機能など、まだまだ使い切れていないYammerの機能もあります。今後もロフトワークでは新しい活用法を試して、新たなコミュニケーションを生み出していこうと思います!

著者プロフィール:長者原康達(ちょうじゃばら こうたつ)

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新しいスタイルの総合制作代理店「ロフトワーク」のマーケティングDivにてオウンドメディア運用を担当。大学卒業後、大手出版社にて、音楽関連雑誌の編集を行う。退社後、フランス、ドイツ、オランダを放浪。2004年ロフトワークにディレクターとして入社し、編集者時代の経験を生かしたビジネスマン向けのWebコンテンツの制作を中心に行い、複雑で大型化が進むSNS、CMSなどのディレクションも得意とする。2010年7月よりマーケティングDivに合流し、現在はWebEXP、OpenCUを担当。コンテンツの企画・編集から、イベントの企画・運営まで幅広く手掛ける。


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