ところで前述のアンケートでは、161人中68人が学校の成績で算数の成績が顕著に上がったという意見が得られたそうです。61人は暗算が速くなったと答えています。私はやらないですが、そろばんをやると暗算が速くなる。暗算をやるとき、頭の中にそろばんがあって、その玉を動かしているといいます。羽生さんの頭の中の将棋盤と同じですね。
そういえば、IPS細胞を発見した山中教授も、小学校のころに将棋にハマったそうです。暇さえあれば、オルガンの上においた将棋盤を友人と囲み、指していたとか。サイエンスと将棋って近い世界なのかもしれません。羽生名人も、将棋によって算数が得意になったとインタビューで答えていました。どうやら将棋というのは、論理的思考力や直感力など総合的な知的能力を伸ばすために、大変有効なようです。子どもの将来を考えて、お稽古ごとや塾に生かせるくらいなら将棋をやらせたほうがいいのかもしれませんね。
羽生さんは小学校1年で将棋を覚え、2年の時には八王子の将棋倶楽部に入り大会デビューを果たしました。以後、まさに駆け抜けるようにトップまで上り詰めますが、その成長の過程を端的に言い表す名言があります。私も大好きな言葉なので、最後に引用させてもらいます。
「三流は人の話を聞かない。
二流は人の話を聞く。
一流は人の話を聞いて実行する。
超一流は人の話を聞いて工夫する」
次回は、誰もが知るIT起業家の「ありえへん集中力!」を紹介します。お楽しみに!
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知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
ビジネスマンの「知的生産性の向上」をテーマに精力的に執筆・講演活動も行っている。近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』『ノート・手帳・メモが変わる絵文字の技術』(中経出版刊)、『すべての勉強は、「図」でうまくいく』(三笠書房刊)がある。
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