勉強熱心に見えて「大変残念な人」いつでも最高の結果を出せる人の10の習慣

本や講演を聞いた時に「いい話だった。役に立ちそうだ」と思っただけで、実際には実行しない人。私は「大変残念な人」だと思います。宝の地図はみなさんの手にあるのですから、後は宝を探しに出かけるかどうかだけです。

» 2012年08月30日 11時42分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]

 本や講演を聞いた時に「いい話だった。役に立ちそうだ」と思っただけで、実際には実行しない人がいます。思っただけで実行しない人、こういった人を私は「大変残念な人」と勝手に呼ばせてもらっています。

 大変残念な人は、宝の地図を手に入れたのにタンスにしまっておくようなものです。千載一遇のチャンスをフイにしているにも関わらず、こうした人はまた同じように口当たりの良さそうな情報を収集して「いい話だった」と感想を述べるだけです。

 本当に成果の出せる人はこれとは真逆です。良い見本やアイデアを見つけると必ず真似てみるものです。

 例えば、本を読んでいて「面白そうなアイデアだ」と思えば、読み終わらないうちに実際に試してみるくらいの人です。こうした「アイデア→実行力」のスピードが、その人の成否を分けるのです。

実行のともなわないアイデアは無価値

 「どんなに良いアイデアでも、実行しなければ成功もしないし、失敗もしない」とはユニクロの創業者、柳井正(やない・ただし)さんの言葉ですが、本当に優れたアイデアかどうかを評価する方法は、実行する以外にはないのです。それが最良かつ最強の方法です。

 柳井さんに限らず、多くの偉大なる創業者が、アイデアや計画は重要だが、それ以上に実行力の重要性を説いています。

 「それは俺のアイデアだ!」「真似されるからアイデアを口外したくない」とアイデアを過大評価する人もいます。しかし、誰かが考えるアイデアは同じような考え方をもった人が世の中に数万人いると考えてもいいもの。実際、アイデアを過大評価する人に限って、よくよく聞いてみるとまったく平凡なアイデアだったりします。

 誰も考えつかなかったアイデアというのは滅多にありません。アイデアを守ることに努力を費やすくらいなら、1日も早く実行してみることに精力を費やすべきです。頭の中だけでシミュレーションするのではなく、体を動かす、最初の1歩を踏み出す勇気がなによりも必要なのだと思います。

 繰り返しますが、実行力のある人は強い。実行するまでのスピードが速い人は他の人に比べてチャンスをものにできる確率が非常に高いのです。同じ時間に、何回実験できるかが、成否を決めるのです。

 宝の地図はみなさんの手に入っているのです。後は、宝を探しに出かけるかどうかだけです。

著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)

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 知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。

 リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。

 近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)、『ノート・手帳・メモが変わる「絵文字」の技術』(中経出版)、『人生の大問題を図解する!』(光文社)がある。

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