デキる人に共通する? “話すより聞き好き”のスタンスいつでも最高の結果を出せる人の10の習慣

成功した人生を送っている人、仕事や勉強で常に最高の結果を出している人は常日ごろ、どのような考えを持っているのでしょうか。今回は、成功する人は自分が話すよりも他人の話を聞くのを大切にしているという話です。

» 2012年08月21日 11時00分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]

 成功した人生を送っている人、仕事や勉強で常に最高の結果を出している人は常日ごろ、どのような考えを持っているのでしょうか。今回は、成功する人は自分が話すよりも他人の話を聞くのを大切にしているという話です。

勉強ができないのにクイズ番組で優秀な人はなぜ?

 バラエティ番組のクイズコーナーを見ていると、知識はさほどないけれど、正答率が非常に高い人がいます。勘が鋭いというか、空気を読むのがうまいというか……。そうした人々には共通の習慣があります。それは「出題者の意図」を真っ先に考える、というものです。

 クイズでも試験勉強でも、入社面接の論文でも必ず出題者がいます。ロボットが試験問題を作るわけではありません。出題者は人なのですから、その人の意図が存在し、どのような能力、知識を試そうとしているのか「質問のコンセプト」があるはずです。

 クイズ番組に登場する勘の鋭い回答者は、選択肢を見ると「これはひっかけに違いない」とか「一番ありそうもない選択肢の方が番組も盛り上がるだろうし……」など出題者や番組制作者の意図を読もうとするものです。結果として、知識として知らなくても正答率が高くなるのです。

相手の心を読む、がコミュニケーションの出発点

 クイズに限らず、あなたに質問をする人がいればその人の意図をくみ取ることが何よりも重要です。質問者は顧客かもしれませんし、あなたのプレゼンテーションを聞いている会議の参加者かもしれません。

 大切なのは、彼らの質問に耳を傾けること。「何を聞いているのか?」よりも、「何を求めているのか?」「どんな力を試そうとしている質問なのか?」出題者の意図を意識すべきです。それを無視して、自分に持つありったけの知識をひけらかしても空振りに終わってしまいます。

 一般的に人事部の面接官がそろって重視するのは「コミュニケーション能力」だと言われます。しかし、コミュニケーション能力は軽やかに会話を運ぶ能力ではありません。

 コミュニケーション能力は、相手の意図をつかむ力。相手の質問に隠された不安や疑問、相手の言葉の行間に含まれた感情、ニーズといったものをくみ取る力なのです。そういった意味では、コミュニケーション能力は聞く力の方が話す力よりも圧倒的に重要だと思われます。

百戦錬磨のトップ営業が実はおとなしい理由

 しゃべり上手で快活な人は目立ちますし、早いうちに成果を出すことも多いです。しかし長い目で見れば、おとなしいけど相手の言うことをしっかり聞き、その意図を把握できるような聞き上手の人の方が圧倒的に成功しています。

 仕事柄、いろいろな業界の百戦錬磨のトップ営業マンに合うことが多いのですが、想像よりもおとなしくて品の良い人が多いのに驚きます。彼らは決して自分を一方的にアピ―ルするようなことはありません。グループ内にいれば、むしろ目立たないような、のんびりしたイメージです。

 しかし彼らは、顧客とのさりげない会話の中から、顧客の意図、ニーズをつかもうとします。顧客が何に価値を感じるのか、何を問題としているのかをつかむのが、ものすごくうまいのです。それがトップ営業の共通したスキルです。

 トップクラスの占い師だって同じです。占いといっても、結局は心理学。相手の話す内容だけでなく、目の動きや表情の筋肉の動き、癖など細部に至るまで「観察」することにより、答えを絞り込んでいるわけです。ダメな占い師は「観察」が十分でないため、当たらない易者になってしまいます。

 質問者の意図を組んで解答する、顧客の問題を理解して解決方法を提案する、というのはコミュニケーションそのものです。

 質問者の意図は何か? 自分の意見を述べる前に、もう一度、問いなおしてみましょう。

著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)

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 知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。

 リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。

 近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)、『ノート・手帳・メモが変わる「絵文字」の技術』(中経出版)、『人生の大問題を図解する!』(光文社)がある。

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