結局、“本物”しか選ばれない選ばれ続けるリーダーの条件(2/2 ページ)

» 2013年12月06日 11時00分 公開
[山元賢治,Business Media 誠]
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「選ぶ」側の視点

 そして現在では、株式会社コミュニカを設立し、理念である“THINK into the future”(=未来に想いをはせる)に基づき、世界で活躍できる人材の育成に努めています。

 また、未来の可能性を感じるベンチャー企業へ積極的に投資すると同時に、多くのベンチャー企業の顧問を務めています。

 私が顧問を務める企業や、コンサルティングを行う企業についても、明確な判断基準があります。それは「選ばれる企業」かどうかという点です。単純に会社を起業したいというような、とりあえず自分にできる範囲で起業して、金儲けすることが目的の会社の顧問はお受けしていません。自分のミッションに従い、人間の生活を楽しくしたい、もっとビジネスの効率や品質を上げる支援をしたいという夢を持った会社を応援する、という信念があります。

 また、21世紀の坂本龍馬を生み出すべく、私塾「山元塾」を開講しています。2010年に開講し、早くも4年目に突入、塾に参加したメンバーの数はのべ1000人を突破しています。多くの若者へのアドバイスと講演活動を行うことで、1人でも多くの人にこれからの世界で「選ばれる人」になってもらいたいと願っています。

「2億円の買い物」の判断基準とは

 経営者時代を中心に、これまでビジネスの世界で面接してきた人数は、実に3000人以上に達しています。

 新卒採用から中途採用、転職、さらにはもっと上の経営者レベルまで、実にさまざまな人たちを選んできました。社長をしていたときは、どんなに多忙であっても、必ず最終面接で1人ひとりの直接面接を行ってきました。

 面接は、実に大きな「買い物」だと考えています。わずか数十分の対話だけで、雇用を約束するかどうか判断しなければいけません。一度雇って、定年までずっと働くとするならば、会社がその面接者に払う額は、生涯賃金の2億円。たいへんな買い物です。

 その判断をするためには、一瞬で相手を見抜くための私なりの基準を明確にしておかなければなりません。本連載では、こうした真価を見抜く基準についてもお伝えしていきます。

選ばれることを目指す時代

 世界は日々変化し、留まるところを知りません。

 企業のあり方や、個々人の働き方も変わってきています。これまで閉鎖的だった日本社会もオープンになり、グローバルの波の中で、仕組みや慣習もものすごいスピードで変わっていくでしょう。

 今後はよりボーダーレスが進み、フラット化した世界で、ひとくくりに「日本人」としてではなく、より個人単位で信頼を得ていく時代になると考えています。

 きっと、求められるリーダー像も、これまでの日本型リーダーと大きく違ったものになってくるでしょう。

 そうした中で、個人が生きていくために必要な原則が「選ばれる」です。その条件を、皆さんにお伝えしていきます。

 さあ、人生を主体的にデザインしていきましょう。

 →連載「選ばれ続けるリーダーの条件」バックナンバーはこちら

著者プロフィール:

山元賢治(やまもと・けんじ)

1959年生まれ。神戸大学卒業後、日本IBMに入社。日本オラクル、ケイデンスを経て、EMCジャパン副社長。2002年、日本オラクルへ復帰。2004年にスティーブ・ジョブズに指名され、アップル・ジャパンの代表取締役社長に就任し、現在、(株)コミュニカ代表取締役。(株)Plan・Do・See、(株)エスキュービズム、(株)F.A.N、(株)マジックハット、グローバル・ブレイン(株)の顧問を務める。私塾「山元塾」を開講。


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