出雲: 冒頭で、創業時は認知度が低かったので、説明することの苦労に触れましたが、会社名と商品名がつながっていくことでその苦労から少しずつ解放されていくようになりました。誰かが飲んでいることを口コミで知り、そしてスーパーやコンビニで購入して実際に口にする。「飲んで」または「食べて」みることで「おいしい」と感じていただければ、次に「定期的に購入してみようかなあ」となる。結果、インターネットでの定期購入がものすごく増えました。
ちなみに、年末に当社の電話がつながらない状況が続きまして……。
土肥: 年末に? 何があったのでしょうか?
出雲: テレビの情報番組で商品を紹介していただいて、その後電話が鳴りっぱなしで。その日だけで、2万件の電話をちょうだいしました。
土肥: なんと。
出雲: 「お前の会社には、電話が一台しかないのか」といった感じで、お叱りの言葉をたくさんいただきました。電話はその日だけでなく、次の日も、その次の日も鳴りやみませんでした。会社に電話がつながらないので、ある方は電報で注文されました。これにはびっくりしました。たくさんの注文をいただいていたので、配達に時間がかかる予定でしたが、電報までいただいたときには「できるだけ早く届けよう」と決断しました。結果、従業員に無理をさせてしまって……迷惑をかけてしまいました。
土肥: なんだか某アイドルグループの謝罪の場のようになってきましたが(笑)、石垣島にあるミドリムシを培養するプールの生産能力を上げるだけでなく、増やす予定でもあるんですよね。
出雲: はい。繰り返しになりますが、いまの認知度は50%ですが、少しずつ上げていかなければいけません。
(終わり)
連載「仕事をしたら○○が見えてきた」が、『ササる戦略』(三才ブックス)というタイトルで書籍化されました。「『丸亀製麺』の讃岐うどんが海外で受け入れられた理由は?」「アイスの『ピノ』が40年も売れ続けているのはなぜ?」など、業界が注目する12社から“ヒットの法則”を紹介しています。
「読んでいくと、やはり経営には『工夫』が必要。各企業のこれまでの苦労を思えば、1300円(税別)は安い」(ビジネスブックマラソン)、「実際の展開をしている担当の人だからこそ伝えられるノウハウが満載な本書は、マーケティング活動に悩みを抱えるビジネスパーソンに生きた知恵を与えてくれるだろう」(flier)といった声が届いています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング