SBIホールディングスは5月30日、同社グループが第2位株主として20.58%出資する創薬ベンチャー「アキュセラ」(東証マザーズ上場)について、「新薬の臨床試験結果は発表時に初めて知った」と発表した。公表の前後に株式売買は行っていないという。
アキュセラは26日、治療薬として開発していた「エミクススタト」の臨床試験の結果について「統計学的有意差を示せなかった」と公表。新薬への期待で暴騰していた株価は急落している。
結果を公表する前日に大きな売りがあり、ストップ安になっていたことから、公表前に結果を知っていた者によるインサイダー取引を指摘する声が投資家から上がっている。一部報道によると、日本取引所グループの自主規制法人が、インサイダー取引の可能性があるとして調査を始めたようだという。
SBIホールディングスによると、同社と同社の北尾吉孝社長は試験結果を発表時に初めて知り、また公表の前後には同社が保有するアキュセラの株式の売却を一切行っていないという。
北尾社長は昨年5月1日から6月25日までアキュセラの取締役を務めていたが、既に同職を退いている。
アキュセラは米創薬ベンチャー。「エミクススタト」はドライ型加齢黄斑変性の地図状萎縮に対する治療薬候補として期待されていた。
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