利用した中国人の意見はどうかと調べてみたが、まだ利用者が少なく、感想も少ない。中国メディアの乗車リポートでは新サービスを評価しているが、数少ない利用者の意見は辛口なのものが多く、中国人からも不十分なサービスの出来と感じるのかもしれない。
新サービスをこなれたものにするにはトライ&エラーが中国での定石だが、何せ車は単価も高ければ置き場所も整備も意識しなければならない。車が増えなければ認知されず、ユーザーが増えないので、サービスも改善されないという悪循環が起きそうだ。
中国政府の考えはどうなのか。昨年2月には国家信息中心が「電気自動車のシェアカーは、普及するほど車購入を抑えられ、環境を改善できる」という提言を行っている。ところが交通運輸部の8月のシェアサイクルに関する通達の中では「決められた場所にシェアサイクルを停車させること」という内容に加え、「EVは運転慣れしてない人が多く、リスクが高いので、EVのシェアカーの発展は推奨しない」といったことが書かれている。とすると、同様の理由から、民間の投資がいくら活発でも、当面はシェアカーの普及はまだまだ難しそうだ。
フリーランスライター。一時期海外アジア経済情報を配信する「NNA」に在籍。 中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強く、連載記事執筆ほか、講演や メディア出演など行う。書籍では「中国のインターネット史 ワールドワイド ウェブからの独立」(星海社新書)、「新しい中国人〜ネットで団結する若者た ち」(ソフトバンク
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