米Google や米AmazonなどAIスピーカーを提供する企業は、呼び掛けに対する認識力の向上については、かなり力を入れている。テレビや音楽がかっている状況でも、AIスピーカーは呼び掛けを認識できるよう工夫されている。筆者も騒音の中で呼び掛けたり、部屋の遠くから呼び掛けるといったテストを行ったが、高い確率で反応してくれた。
一方、家庭内の会話の中で「グーグル」という言葉や「アレクサ」という言葉が出てくると、そのたびに反応してしまうという問題もあった。これについては両社とも問題意識を持っているらしく、近い将来、本当の呼び掛けと、会話を峻別できるよう、テストを繰り返しているとも言われる。
だが、両社とも、呼び掛けそのものがためらわれるという事態についてはあまり考えていないようで、関連した情報はほとんど見当たらない。
もし呼び掛けに対する躊躇(ちゅうちょ)が日本人の利用者に顕著だと、近い将来、少々、やっかいな問題を引き起こす可能性がある。その理由は、音声によるやり取りが、今後、AIとのインタフェースにおいて主役となる可能性が高いからである。
キーボードによる入力やタッチパネルによる入力は、しばらくの間、テキストベースのインタフェースとしては主流の座を占め続ける可能性が高い。一方で、曖昧さがある程度までなら許容されるAI社会においては、テキストベースのインタフェースが最適とは限らない。
むしろ音声と自然言語をベースにしたインタフェースの方が、AIとの親和性が高い可能性もある。先日、Googleがデモを行った、AIによる電話予約は業界にちょっとした衝撃を与えた。
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