思えばハリル氏も2015年3月に日本代表監督就任が決まる前、早い段階から最有力候補として複数のメディアによってリーク情報が掲載されていた。そしてこれでもかとばかりに過去の経歴を持ち上げられ、日本サッカーの救世主的な存在になると期待されていたのだ。あの当時の出来事がフラッシュバックしてしまうのは筆者だけではあるまい。
中田英寿氏も先日のテレビ番組でコロコロと変わる日本代表の監督交代について「外国人監督が4年間やって、良くても悪くても契約が終わって次に行く。それをやっててもその先には進まない」と暗に苦言を呈していた。短期間でチームを建て直した西野体制をあえて崩し、次の大物外国人監督にバトンを渡すのであればハリル解任のような失敗を繰り返すことだけは絶対に許されない。そして中田氏の指摘通りに極力、長いスパンで日本代表指揮官としてタクトを振るってもらうための人選を進めるのもさらなるステップを踏むために必要不可欠なことだと思う。
このままハリル解任の責任を一切取らないつもりだとしたら、田嶋会長は次期最有力監督と目されるクリンスマン氏ら候補者たちの選定作業の中においても日本独特の文化である「和」を求めなければならないだろう。さもなくば、さまざまな意味においてつじつまが合わない。
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2014年ブラジル、2018年ロシア)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
なぜ伊藤忠は18年ぶりに「独身寮」を復活させたのか
本当にこのままでいいのか 日本版「フーリガン」の正体
登山家・栗城史多さんを「無謀な死」に追い込んだ、取り巻きの罪
卓球王者の張本が、いまひとつ支持を得られない要因
日本人の働き方が変わらない、本当の原因は「大縄跳び競走」にある
大人たちによって作り上げられた“ポスト真央”、本田真凛の悲劇
「石原さとみの眉が細くなったら日本は危ない」は本当かCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング