バイクは事故が多いのに、なぜヤマハは「バイクレンタル」に挑むのか水曜インタビュー劇場(ブルンブルン公演)(2/6 ページ)

» 2018年10月03日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

バイクに乗りたいのに、乗れない人たち

土肥: 10月1日に「バイクレンタル」をスタートしたところ、登録数・予約数ともにまずまずといったところのようで。国内のバイクメーカーでレンタル事業を手掛けたのは初めてになりますが、どういったきっかけでこの事業を始めようと思ったのでしょうか?

花倉: バイクを販売して、お客さんに乗っていただく――。当社はその関係性を長く築いてきたわけですが、それだけでいいのかという課題がありました。バイクに乗りたいけれども、何らかの事情によって乗れない人がたくさんいるのではないか。このような問題に対して、私たちができるのことはなにか。そのひとつの答えが「レンタル」ではないかと考えました。

 実際に調査したところ、「免許を取得したものの運転することに不安を感じていて購入できない」「維持費を捻出することができない」といった理由で、長期間バイクを所有していない人が7割もいることが分かってきました。

 長期間バイクに乗りたいのに、乗れていない。持つこともできない人の声を聞いたところ「子育てが忙しくて、バイクを手放した」「引っ越し先に駐車スペースがなくて、所有することができない」といった理由を挙げる人がたくさんいました。購入する資金が足りない、時間がなかなかとれない、駐車できるところがない、といった人にどうやったらバイクに乗っていただけることができるのか。そう考えた場合、やはりバイクレンタルしかないと考え、事業をスタートさせました。

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