土肥: 世界で戦っていけるカプセルホテルをつくるんだーと決意したのは、2004年のことですよね。しかし、1号店(京都)がオープンしたのは09年。5年ほどの時間がかかっているわけですが、ちょっと長くないですか?
ナインアワーズ新大阪駅(撮影:ナカサ&パートナーズ)
油井: 事業を根本から見直さなければいけないと思ったので、コンサルタントではなくて、とあるデザイナーさんに仕事をお願いしました。「僕はこんなことをやりたいんだ」といった話をしたのですが、それがうまく伝わりませんでした。いま、振り返ってみると、それは当たり前のこと。僕はデザインのことを何も知らないので、そんな人間があれこれ言っても、プロにはなかなか伝わらないですよね。
とはいえ、何もしないわけにはいきません。こちらも考えに考えて、できるだけ伝わるように表現したものの、なかなかうまくいきませんでした。結果、先方から出てきたのは「高級カプセルホテル」でした。「世の中にないモノをつくりたい」「誰も見たことがないモノを提供したい」といった形でお願いしたのですが、うまく伝えることができませんでした。
土肥: 世の中にないカプセルホテルをつくってほしい、と言われても、よく分からないですよね。
ナインアワーズ浅草(撮影:ナカサ&パートナーズ)
油井: そんなこんなで、1年ほど時間がたちました。このままではいけないということで、著名なプロダクトデザイナーである柴田文江さんにお願いすることに。こちらはお金がない、土地もない、建物もない、といった状況にもかかわらず、仕事を引き受けていただきました。
柴田さんにも「世の中にないモノをつくりたい」と話したところ、このように言われました。「油井さんの心の中にあるもの以上のことは、デザインできないんですよ」と。この話を聞いたとき、自分の価値観をゼロからつくり直さなければいけないと痛感しました。「こんなことをやりたい」「あんなこともやりたい」などと伝え、ときにはお叱りの言葉をいただきながら、3年ほどの月日がたちました。
「現金お断りの店」は、その後どうなったのか? ロイヤルHDの実験
1年ほど前、東京の日本橋に「現金お断り」のレストランが登場した。ロイヤルホストを運営するロイヤルHDが運営しているわけだが、キャッシュレスにしてどんなことが分かってきたのか。メリットとデメリットを聞いたところ……。
「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。
CDも苦戦しているのに、なぜ中目黒のカセットテープ店は好調なのか
中目黒駅から徒歩10分ほどのところに、カセットテープ店があることをご存じだろうか。店名は「waltz」。CDの売り上げも減少しているのに、なぜカセットテープを扱っているのか。店主の角田太郎さんに聞いたところ……。
築46年なのに、なぜ「中銀カプセルタワー」に人は集まるのか
新橋駅から徒歩5分ほどのところにある「中銀カプセルタワービル」をご存じだろうか。立方体の箱がたくさん積まれていて、丸い窓が並んでいる。1972年に建てられたこのビルが、数年前からジワジワ人気が出ているのだ。その謎に迫ったところ……。
最大11時間飲み放題の「バー」が、じわじわ増えている秘密
若者を中心に、人気を集めているバーがある。店名は「The Public Stand」(通称:パブスタ)。最大11時間飲み放題で、価格は男性3240円、女性は1080円。この安さがウケているわけだが、採算はとれているのだろうか。パブスタを立ち上げた、担当者に話を聞いたところ……。
東京で「フードトラック」が、どんどん増えている秘密
平日の昼。毎日同じようなモノを食べていて、飽きているビジネスパーソンも多いのでは。そんなランチ難民とも言える人を救うかもしれないサービスが登場している。フードトラックと空きスペースがあるオフィスビルをマッチングさせるサービスで、そこで提供されるランチを利用する人が増えているのだ。
売り場を減らしたのに、なぜ崎陽軒のシウマイはバカ売れしているのか
東京や新横浜で新幹線に乗ると、車内でビールを飲みながら「シウマイ」を食べているサラリーマンをよく目にする。崎陽軒の「シウマイ弁当」だ。駅弁市場は縮小しているのに、なぜシウマイ弁当は売れているのか。その理由を、同社の担当者に聞いたところ……。
えっ、盗まれないの? 無人の古本屋は、なぜ営業を続けられるのか
東京の三鷹駅から徒歩15分ほどのところに、無人の古本屋がある。広さ2坪のところに、500冊ほどの本が並んでいるだけ。「誰もいなかったら、本が盗まれるのでは?」と思われたかもしれないが、実際はどうなのか。オーナーに話を聞いたところ……。
ソ連で生まれた1100代目の「ハエ」が、なぜ注目されているのか
旧ソ連で生まれたハエが、世界を救うかもしれない――。このような話を聞いても「はあ? バカじゃないの?」と思われたかもしれないが、日本でひそかに選別交配を続けたことで、飼料と肥料を大量生産できる話があるのだ。どういった話かというと……。
5年間ヒトヤスミしていたのに、なぜ「一休」は再成長したのか
宿泊予約サイトを運営する「一休」の取扱高が、伸びに伸びている。2007年〜11年にかけては伸び悩んでいたのに、なぜ再成長したのか。その秘密について、同社の榊社長に聞いたところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.