インタビュー
» 2019年03月06日 08時00分 公開

水曜インタビュー劇場(0人公演):なぜ白髪を抜こうと思ったのか 30分3980円の世界 (3/6)

[土肥義則,ITmedia]

来店客0人の日が続く

土肥: 課題を解決することができる、他に競合がいない――。ビジネスチャンスの香りはプンプンと漂ってくるわけですが、懸念材料もありますよね。お金を払ってまで白髪を抜いてもらいたい人がどのくらいいるのか、他に競合がないということはそもそもニーズがないのかもしれない。店をオープンするにあたって、こうした不安はなかったでしょうか?

高見澤: 飲みに行ったときに、友人や知人に相談しました。ただ、聞いてくれた人の反応はちょっと薄かったですね。「まあ、がんばって」といった感じで。白髪を抜くことがビジネスとして成立するかどうかよく分からなかったので、他人にはあまり相談しませんでした。ただ、発想はおもしろいと思っていたので、クラウドファンディングで支援を募りました。

 他のプロジェクトを見ていると、「300万円」「500万円」などと書かれていたので、「30万円くらいであれば、簡単に集まるだろう」と考えていました。しかし、結果はボロボロで、10万円も集まりませんでした(涙)。このとき、「白髪を抜く店をオープンして、本当にやっていけるのか」と不安を感じました。興味を示してくれる人が少なければ、ビジネスとして成立するのは難しいですからね。とりあえず1年間やってみて、ダメだったら止めようと考えました。

土肥: 不安の中で、門出を迎えたわけですね。2018年9月に開店したわけですが、オープン当初はどのような反響がありましたか?

高見澤: すぐに、たくさんのお客さんは来ないだろうと思って、当初は金・土・日・祝日のみ営業していました(現在は、木・金・土・日・祝日)。僕はアパレルの店を経営しているので、その他の曜日はそちらで働くといった形ですね。週末に営業していたわけですが、来店客0人の日が続きました。1日に1人だけのことも多く、2〜3人であれば多いなあといった感じでした。

「白髪抜き本舗」オーナーの高見澤豪さん

土肥: 来店客0人の日が続くと、心が折れたのでは?

高見澤: ある程度、想定していたことなのですが、0人の日が続いたときには、さすがにショックを受けました。ただ、アパレルのスタッフに「今日は2人だった」「今日は3人だった」といった話をすると、「おー、スゴいじゃないですか。ずっと、0人の日が続くと思っていたので」と言われました。

土肥: 周囲の人は、このビジネスに期待していなかったようですね。

高見澤: 来店客数を振り返ると、5カ月ほど横ばいが続いていたのですが、6カ月目(2月)に入ってからはちょっと変化が出てきました。1日0人という日はなくなって、4〜5人来られる日が増えてきたんですよね。一体、何があったのか。メディアで取り上げられたので、「ちょっと気になって来てみた」という人もいたのですが、リピーターが増えていることが分かってきました。

 髪の毛を切る場合、1カ月に1回、2カ月に1回といった人が多いと思うのですが、白髪の場合は違う。「3〜4カ月前に抜いてもらったけれど、目立ってきたので」といったケースが多い。つまり、3〜4カ月前に抜いたところから、再び白髪が伸びてきたので、店に来たといった人が増えてきました。

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