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» 2019年04月19日 08時00分 公開

“天才写真家”を次々と発掘 業界に風穴空ける女性創業者の「目利き力」パーフェクトウーマン 女性が拓く新時代(5/7 ページ)

[大宮冬洋,ITmedia]

京都に会社を移した理由

――メディア関連企業は東京に集中しています。会社を京都に置いた理由を教えてください。

 当初は東京にいましたが、娘が生まれた直後に東日本大震災が起き、環境を心配して最初は前夫の実家がある長野県に住まいを移し、さらに京都に引っ越しました。私はもともと王朝文学が好きですし、青幻舎時代も京都にいたので、京都は自分にとって近しい場所なのです。

 私は売れ筋などの情報を集めて本を作るタイプではありません。だから、展覧会などがたくさんある東京に比べて情報から距離を置ける京都のほうが仕事がしやすいように感じています。写真家は打ち合わせのために喜んで京都に来てくれますよ。会社でゲストハウスを借りているので、お客さんには泊まっていただけます。

――最後に少しプライベートなことをお聞きします。さきほど「前夫」とお聞きましたが、離婚してからは娘さんをお一人で育てられているということでしょうか。京都での働き方を含めて教えてください。

 赤々舎には私以外の2人の社員がいて、東京にいる男性社員は営業と広報が主な担当です。京都にいる女性は私の自宅兼事務所に毎日通勤をしています。手が空いたほうが料理をして、お客さんが来ていれば打ち合わせを兼ねてみんなで食事をします。私は飲むと長くなって、3時間ぐらい飲んでおしゃべりしています。

 もともとは子ども好きでもなかったのですが、43歳で娘ができてからは子どもという存在がとても面白いと感じています。もし30代で第一子を産んでいたらもっとたくさん子どもを産んでいただろうと思いますね。

phot 約180冊を出版し、新人の登竜門とされる木村伊兵衛写真賞を7人に受賞させ、写真界の歩みに寄与してきた赤々舎の道のりをたどる『本をつくる 赤々舎の12年』(産業編集センター)

 ただし、子育ては一人ではできません。家族のような社員がいて、職住一体の環境にいる私はとても恵まれていると感じています。

 家族の定義をもっと緩やかにして、昔の「村」のようにみんなで子どもを育てたらいいのに、と思うことがありますね。赤ちゃんという訳の分からない生命が近くにいるのはとても面白いことです。自分の子どもをもたない人も含めて子育てに関われるようになったらいいと思います。

 写真家の前夫は近所に住んでいて、私が出張でいないときなどは娘を預けることができます。関係性は悪くありません。娘からは「よりを戻したら?」なんて言われています(笑)。どこでそんな言葉を覚えて来るのでしょうか。最近の子どもはマセていますね。

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