彼らは常務委員会を構成し、重要な政策、人事に関する決定権を有する。政治局常務委員による会議「政治局常務委員会会議」が出した意見を、政治局会議で審議するという建前になっているが、過去に意見が否定されたことはない。実際には政治局常務委員が決めたことが中国共産党の決定事項となっているのだ。
その意味で、中国共産党中央政治局常務委員会会議こそ、中国の最高指導機関といえる。常務委員会は第14期(1992〜1997年)から奇数で構成されるようになった。賛否を問う多数決を取る際に、同票で分かれないようにとの考えからだといわれている。
ということは、常務委員の票はみな同じ重みを持っていることが推察される。国のトップである総書記だからといって、2票分、3票分の投票権を持っているわけではない。同じ1票でカウントされるというわけだ。
14億人の中華人民共和国。その中の独裁政党・中国共産党の党員が9000万人。共産党の意思決定機関である中央委員会が376人(うち投票権を持たない候補委員が172人)。常設の意思決定機関である中央政治局委員が25人。
そしてトップ・オブ・トップ、中国共産党の最高指導陣が政治局常務委員7人。こういうピラミッド構造になっているのだ。引退した長老が口を挟むこともあるが、原則的にはこの7人をどういう顔ぶれが占めるかを巡って、中国の権力闘争は展開される。
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