総距離1000キロ以上! 今後20年の鉄道開業計画を俯瞰する杉山淳一の「週刊鉄道経済」(2/7 ページ)

» 2019年08月16日 08時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]

 11月30日からは相模鉄道とJR東日本の直通運転が始まる。相模鉄道の西谷駅から新横浜線が分岐し、JR東日本の羽沢貨物線と接続。接続点には羽沢横浜国大駅が開業する。直通列車は1日当たり46往復。相鉄線内は本線の海老名〜西谷間、新横浜線の西谷〜羽沢横浜国大間を運行し、JR東日本は湘南新宿ライン経由で新宿まで。朝の一部の列車はさらに大宮方面へ乗り入れる。

相模鉄道は湘南新宿ラインへ(出典:相鉄グループ

 20年3月に、富山ライトレール富山港線と富山地方鉄道市内線の直通運転が始まる。富山港線が富山駅高架下へ延伸し、既設の市内線富山駅と接続する。これに先立ち、2月に富山ライトレールは富山地方鉄道に吸収合併される。直通電車は30分間隔の運行予定。このほかに富山港線、市内線環状系統の折り返し運転などもある。開業日は決まっていないけれども、当日は開業イベントが実施され、富山港線と富山地方鉄道市内線が終日無料になる。

 運行再開区間として、東日本大震災と原発事故で運休となっていた常磐線の富岡〜浪江間が年度末までに復旧の見通しとなっている。

【更新:2019年8月16日17時15分 情報を追記しました】

2020年度

 新規開業・延伸開業予定はない。熊本地震で被災した豊肥本線の肥後大津〜阿蘇間が復旧の見通しとなっている。

2021年度

 22年3月に宇都宮ライトレールの優先整備区間が開業予定。宇都宮市と芳賀町にまたがる路線で、JR宇都宮駅東口〜本田技研北門間の14.6キロ。このうち約9.4キロは道路と軌道の併用区間。約5.1キロは鬼怒川橋梁前後、ほか1カ所は高架区間の専用軌道となる。

 只見線の会津川口〜只見間は21年度を目標に復旧作業が進んでいる。11年の福島豪雨で被災し不通となっていた。

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