担当者によると、コンビニ、ドラッグストア、スーパーなど幅広く小売業界での展開を見込む。中でも、親和性が高いのがコンビニだ。会員サービスを提供しているチェーンが多い。レジ無し店舗への入店時にQRコードでの認証を行うことから、こうした会員基盤を持つ業種での出店がしやすいと考えている。また、同様の理由から大学などの構内に入っているテナントや、ホテルやマンションの1階部分に出店している店舗などでの展開も検討している。2022年度末までに1000店舗へ導入するのが目標だ。
なお、店舗に関しては、既存の店舗をリニューアルするのではなく、新規に出店する形をメインとする。出店を希望する企業と、NTTデータの持つテスト店舗「デザインスタジオ」内で行う数段階の実験やフィードバックを繰り返し、店舗の設計を行う。デザインスタジオは、30平方メートルほどの空間に40台程度のカメラを設置。せんだって行われた実験では、複数人での買い物テストなどを行い、特に問題はなかったという。防犯面については「店内に何台もカメラがあるので、それが抑止力になるはず」(NTTデータ担当者)としつつ、店舗のキャパシティーを超えた人数の来店など、カメラで分析しきれなくなるようなケースについては課題とし、企業との実験を繰り返しながら対応策を練る。
今回のサービスでは、お客の”レジ待ち時間”の解消による購買体験の向上だけでなく、小売業界の「働き方改革」も狙う。
人手不足、人件費の高騰や従業員の長時間労働など、小売業界には課題が山積している。レジ無し店舗の導入により、従来必要だったレジ業務から解放されることで店舗運営における人件費の削減なども目指す。
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