クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

スバルはこれからもAWD+ターボ+ワゴン池田直渡「週刊モータージャーナル」(2/5 ページ)

» 2019年10月31日 07時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

スバルがこだわるGTワゴン

 世の中の流れがSUVを指向したことから、現在の日本マーケットでは、フォレスターとの2枚看板を構成する形になっているのだが、やはり心情的にスバルはワゴンボディのGTを強く希求しているのだと思う。

 つまり、レヴォーグはスバルの人たちにとってもど真ん中のスバルであるとともに、北米マーケット偏重が進行しすぎないように、押しとどめる重要な役割を持っている。

新型レヴォーグのリアビュー(東京モーターショー出品車)

 重心がどうしても高くなるSUVに対して、ワゴンは重心が低く、かつ荷物の積載キャパシティもセダンより多い。アウトドアなどで多くのギヤを搭載したいケースの選択肢として、空間を取るならSUV、走りを取るならワゴンという住み分けが一般的になるだろう。しかしながら今世情はSUVへの傾斜をどんどん深めていくので、ワゴンの選択肢が減りつつある。

 そういう中で日本の自動車史を代表するザ・ワゴンとして、レヴォーグはGTワゴンという形を死守する覚悟に見える。

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