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» 2019年11月09日 08時00分 公開

『ろくでなしBLUES』作者・森田まさのりが50歳を過ぎてから「M-1グランプリ」に挑戦した理由森田まさのりの肖像【中編】(3/5 ページ)

[河嶌太郎, 今野大一,ITmedia]

M-1グランプリ「ベストアマチュア賞」受賞

森田: それが悔しくて、大喜利をやっているというから、大喜利で勝負しようっていうことになりまして、「漫画家大喜利」というのを主催したんですね。長田くんと勝負しようと思って始めたわけなんですが、結局優勝したのは別の人でした。1回目が和田ラヂヲさんで、2回目がおおひなたごうさんが優勝しましたね。それで、その大喜利の打ち上げでですね、ノリで「今度一緒にM-1出ようか」ってなりまして。そのときは「いいですね」みたいな感じになっていて、その次の年ももう一回言ったんですよ。「今度M-1出ようか」って。そしたら、長田くんが眠れなくなったらしくって、「先生ネタできました」って言ってきたんです。

 「いやいやいやいや」と思いましたね。2つ驚きがあって、一つは「えっほんとに出る気なの」っていうのと、もう一つは「あなた書いちゃったの」って。ダメでしょ。長田くんに勝ちたいからお笑いや大喜利を始めているのに、特に僕は人の絵を消すぐらいですよ。自分でやりたいんです。あなた書いちゃだめなのに、それが悔しくて。それで、そのときに僕はちょうど引っ越しをしていたんですね。「引っ越しでばたばたしているので、まだちょっと待って」って言って、その間ネタ書きましたよ(笑)。

 それで、長田くんが1本書いたっていうから僕が2本書きました。悔しいから。

唐澤: 負けず嫌いですね!

森田: 負けず嫌い。で、吉祥寺の居酒屋で「いっせーのどん!」で交換をしました。お互いまあまあでしたね。長田くんは「漫画家」というネタで、漫画家の立場を生かしたネタで、僕が書いたのは普通の芸人さんがやるような「スマホの持ち方」というのと「AIスピーカー」っていうネタを書きました。

 そこでお笑いコンビ「デスペラード」の武井志門さんに見てもらって、武井さん今日も来てもらっているんですけど、どうだったんですか? 面白かったんですかね。

武井: はじめて2人のネタを見た時に、「これやべえことになる」と思った。正直。

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森田: 僕らに恥をかかせちゃいけないということで、武井さんに一生懸命指導してもらいました。まあでも2人の漫画家が出てきて漫才やるんだから漫画家のネタをやったほうがいいだろうってね。お相撲さんが出てきてお相撲さんのネタをやらないと変じゃないかということで。だから僕のネタじゃなくて長田くんのネタをもとに育てていくことになったんですけど、もう最初とはだいぶ形が違いますよ。

 最初に長田くんが書いてきたネタとはだいぶ姿を変えていますけれども、ご覧になった方もいるかもしれませんが、ああいうネタになりました。

唐澤: 遅ればせながら、2018年M-1グランプリベストアマチュア賞受賞おめでとうございます!

森田: ありがとうございます。

唐澤: なかなかの快挙でしたね。

森田: 赤いジャケットいただきました。

唐澤: タカハシさんはフォトグラファーとしてどこから追いかけたんですか?

タカハシ: 1回戦は普通に先生に「応援に来てください」と呼ばれて、僕はいつもカメラを首からぶら下げているので、中の会場風景もちょっと黙って撮ったりしつつ、そのまま撮影させていただければという話を打ち上げでしました。そしたらネタ合わせとか2回戦とかいろんなものを撮影させていただけて。

森田: 最初に見たのは1回戦ですものね。M-1の1回戦の最初のほうから。あのときはまあまあ上手くなっていたので。最初の舞台はここの会場を借りてやったんですよ。最初のネタ見せというか本番がここで。M-1に出る前の何週間か前だったと思うんですけど、みんな僕のことを知っている温かいお客さんだったので、何言っても受けるんですけど、あのとき来てくれた人いますかね。どうでした?

客: 正直、先生の声がちっちゃくて……。

森田: 何を言っているか聞こえなかったんですね。

客: そうなんです。

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phot 森田さんは来場者へ丁寧にサインをしていた

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