唐澤: でも最初ですから。
森田: 最初ですから。ベストアマチュア取ってよかったな。
唐澤: ベタな質問ですけど、出たおかげで『べしゃり』の最新刊にフィードバックというのはあるんですか。
森田: そうですね。僕らは漫画家としてのネタをやったので、つまり僕らにしかできないネタをやったわけじゃないですか。圭右たちが自分たちにしかできないネタをやろうというのはそこから浮かんだことですかね。
あとはM-1に出てみて、思っていたこととそんなに違うってことは割となかったんですよ。すごい緊張するだろうなというのはまあ思っていた通りでしたね。出るとなったらそれだけでいっぱいいっぱいで、いろんなことを吸収するということはできないんですよね。この本には、楽屋でモニターを見ている写真とかもありますけど、ただ見ているだけですので。見ていてみんなが笑うから、「あははっ」て笑いますけど。
タカハシ: そんな感じだったんですね。
森田: 頭の中で必死でネタ繰ってますからね、あのときは。緊張して緊張して。だから実際に出るよりも、自分でカメラを下げて取材に行くほうが見えるものは多かったですね。
ただ、そういう緊張の仕方というのは、実際に出場してみてさらに分かったことではありますね。あとは舞台の上で聞く笑い声、あれはやっぱり貴重でしたね。笑い声の表現の仕方っていうのがうまく唐澤さんに伝えられていなくて、ここに書かれてはいないですけど、この間に僕が取材をされていてうまい表現が浮かんだんです。
五線譜ってあるじゃないですか、音楽の。五線譜のあの一小節のなかに音符がびっしり隙間なくある感じなんですよ。それが無数の和音みたいな感じでそれが一気にどんとくる感じなんです。たぶん芸人さんには分かると思います。
唐澤: めちゃめちゃいいたとえじゃないですか〜!
森田: 急きょ書けば良かったですね。
唐澤: 今回の書籍に書いているのは「『どっ』っていうウケたときの表現は間違っていなかった」とおっしゃっていましたね。でも、今の五線譜の表現のほうが全然いいですね。
森田: あとその「どっ」っていうのはもっと「ギャートルズ」の字みたいに厚みを持たせて書いたほうがリアルはリアルですね。
唐澤: イメージとしてですか。
森田: はい。あれが来る感じですね。「ギャートルズ」です。「ギャートルズ」知らないか。えっ「ギャートルズ」知らない。『はじめ人間ギャートルズ』ですよ。知らないですか……(客席を見て)。知ってるやないかい! あんな感じですよ。
11月10日に後編を公開予定です。
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