藤原 大丈夫、大丈夫。なので先ほど言ったように、そういう人たちがちゃんと最新技術を理解して開発できるようにしていかないと、後々ボディブローが効いてくる。そこはのろまなカメかもしれないですけど、あとで必ず取り戻せると思っているので、人材を育成しながら、少し時間はかかってますけど順調にやっています。
池田 数の話はともかくとして、MX-30にこの間、乗せていただきました(9月の記事参照)。まあ、あの時点ではMX-30ではないですけど、そのプロトですよね。乗せていただいた感じでいうと、EVマーケットは多分そんなに大きくないかもしれないけど、その中でマツダの独自性は十分打ち出せるものになると私は思っているんですが、そこは多分、自信ありますよね?
藤原 あります。これもう昨年の秋か何かの技術説明会のときに、言っているんですけど、誰も信用してくれなかっただけの話で(笑)。
池田 いや、あの時点ではまだ分からないですよ。マツダらしいクルマ作りますっておっしゃってただけで。
藤原 ちょっとヒントを言っていたんですよ。GVC(Gベクタリングコントロール)は入れますよって。
池田 分かっている人はGVCの技術がエンジンベースで出たときに、これ本来は絶対EV用だよなって思ったでしょう。ただ、EVに仕立てた時、あそこまで四輪がびたっと落ち着くものだとは、私も思ってませんでした。
藤原 あれはもともとデミオのEVがありまして、一時期、あれで開発していたんですよ。そのGVC、デミオEVで開発したものをエンジンのほうに持っていったので、その時点でやっている連中は、これですごいものができるとも思っているんですよね。なので、もうすぐに入れよう、すぐに入れようとか言って(笑)。
池田 EVの日がやってくるのを今か今かと待っていたわけですね。
藤原 そうそう、待ってたんですよ。だから、そういう意味じゃ、すごく自信がありますね、あれは。
池田 なので、私は、EVのマーケットの中で高い評価が受けられるだろうなと。ただ残念ながら、それは全体としては大きなパイかというと、多分小さなパイなので、販売の主力になるのはちょっと時間がかかる。そこを埋めるのはレンジエクステンダーとPHVだろうなと。それでもGVCが光るのは同じですからね。
藤原 だと思います。そこはそのとおりです。
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