各メーカーの、CO2排出量平均と車両平均重量をプロットした図(=トヨタ資料より)
これはとても大事な記事だと筆者は思う。EVはやがて普及する。それは多分この業界にいる誰もが疑っていないが、問題は時間軸だ。あたかも、今すぐに内燃機関が滅亡してEVに席巻されるような無責任な未来予測が余りにも多すぎる。
ちなみに彼らがこれまで主張してきたことが正しいとするならば、あと2年程度で、新車の販売台数の過半はEVになっているはずである。そんなことは絶対に起きない。何より現状ではそれだけのバッテリー生産能力はどこにもない。
だから馬鹿なことをいっていないで、一歩一歩EV普及のための可能性を探り、努力していく必要があるし、筆者だって低炭素社会のために役立ちたいと切に願っている。ただし、それは現実と乖離(かいり)した夢物語を語ることではないと思う。
TNGA世代のカローラ3タイプ
カローラ・シリーズが素晴らしく進歩した。TNGA世代の製品は、どのクルマもトヨタの新境地を切り開いていると思う。その進歩は著しく、TNGA世代とそれ以前は隔絶といっていいくらいの隔たりがある。
という状況にもかかわらず、トヨタは今でも、旧世代のカローラ・アクシオとフィルダーを「同じカローラ」の名前で売っているのはどういうことかと、憤慨しつつ書いた記事。新型が3ナンバーサイズになったから5ナンバー需要を満たすためという見方もあるが、新型の進歩を褒めた同じ筆で、事情があるなら旧型もOKとは筆者は書けない。そういう事情を満たすのであれば、プロボックスに乗用モデルを設定すべきだろう。
- 大ヒットの予感 マツダCX-30
Mazda3をベースにしたSUV、CX-30。CX-3はクーペ型SUVでパーソナルユース、CX-30はファミリー層に向けた商品だ。大人4人をしっかり乗せ、ある程度のラゲッジ積載量を備えつつ、タワーパーキングに入れられるコンパクトSUVという、ラインアップ上の隙間を埋めた。
- Mazda3国内仕様試乗で判明した「ちょっと待った!」
マツダ3の国内仕様車に乗って、まさか期待を裏切られるとは露程も思っていなかった。変速ショックそのものを消そうとした結果、第7世代思想に遅れを取っている。SKYACTIV-D 1.8のアクセルも意図以上に加速を始めてしまう。それは全く人間中心ではない。この評価が変わるかどうかは、全てはSKYACTIV-X次第だ。
- マツダの決算 またもや下がった利益率の理由
売上高は増収だったが利益面の落ち込みが激しいマツダの決算。北米と中国市場の不振が響いた結果だ。今後に向けて、販売店改革とパワートレーンの刷新を進めるが、これが北米市場で実を結ぶかどうかが焦点となる。
- ヤリスとトヨタのとんでもない総合力
これまで、Bセグメントで何を買うかと聞かれたら、マツダ・デミオ(Mazda2)かスズキ・スイフトと答えてきたし、正直なところそれ以外は多少の差はあれど「止めておいたら?」という水準だった。しかしその中でもトヨタはどん尻を争う体たらくだったのだ。しかし、「もっといいクルマ」の掛け声の下、心を入れ替えたトヨタが本気で作ったTNGAになったヤリスは、出来のレベルが別物だ。
- 新型アクセラの驚愕すべき出来
マツダの新型Mazda3(アクセラ)に試乗した。ドアを開けて座った瞬間、そのただならぬシートに驚く。走り出してボディの硬さにびっくりする。前代未聞の感覚だった。もちろんプラスの意味である。
- EVへの誤解が拡散するのはなぜか?
EVがHVを抜き、HVを得意とする日本の自動車メーカーは後れを取る、という論調のニュースをよく見かけるようになった。ちょっと待ってほしい。価格が高いEVはそう簡単に大量に売れるものではないし、環境規制対応をEVだけでまかなうのも不可能だ。「守旧派のHVと革新派のEV」という単純な構図で見るのは、そろそろ止めたほうがいい。
- ダメなカローラと良いカローラ
旧型のカローラと、TNGAベースの新型カローラは月とすっぽんくらいに違う。2010年前後デビューのトヨタ車の出来はありていにいってひどい。新型カローラシリーズは、だいぶ素晴らしい。完璧とはいわないが相当に良い。先行して登場したカローラ・スポーツで感じた違和感はどのようになったのか。
- トヨタ ハイブリッド特許公開の真実
トヨタは、得意とするハイブリッド(HV)技術の特許(2万3740件)を無償で提供する。しかし、なぜ大事な特許を無償公開するのか? トヨタの狙いと、そしてどうしてトヨタが変わらなければいけなかったかと解説する。
- スバルはこれからもAWD+ターボ+ワゴン
スバルは東京モーターショーで新型レヴォーグを出品した。レヴォーグはそもそも日本国内マーケットを象徴するクルマである。スバルは、日本の自動車史を代表するザ・ワゴンとして、レヴォーグはGTワゴンという形を死守する覚悟に見える。
- マツダCX-30の発売と、SKYACTIV-X延期の真相
マツダ第7世代の2番バッター、CX-30が10月24日に国内発売となった。Mazda3のときもそうだが、このSKYACTIV-Xの遅れを、設計に問題があったとする記事をいくつか目にした。その真相を語ろう。そして、海外試乗時から大幅に改善されたCX-30について。
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