この狙いについて柳本さんに伺うと「これまで対面コミュニケーションを重視してきましたが、役員を含めてリモートワークを体験したことで、リモートのメリットも周知されるようになりました。しかし、コミュニケーションは1人では最適化できません。
リモートワークの推奨が逆に出社の妨げになったり、『この会議は○さんの出社日に』といった遠慮で効率を落とすことがないよう、会社の方針として『一定はオフィスに出社しよう』とメッセージ発信をしています」と説明する。
リモートワークの日数上限についても、マネジャーへのヒアリングから3 日としているが、今後の運用を通じて最適なラインをめざしていく。
なお介護や看護、疾患などの事情は当然考慮し、また部門ごとに部長に裁量をもたせて、個別の判断が柔軟にできるようにしている。
リモートワークとオフィスワークが混ざり合う働き方を目指すミクシィ。リアルとオンラインにはそれぞれメリットがある。
柳本さんは「在宅勤務は没頭できる一方で、細かいコミュニケーションによる調整が働きにくく、局所最適になってしまっているのではないかという懸念があります。個人にとって最適でも、チームの成果としてかみ合わない場合もあります。目の前の仕事だけではなく、より広く、会社や部門の方向性をみる視座が求められると考えています」と、マーブルだからこその課題を指摘する。
コロナ禍で大きく導入が進んだテレワークだが、働く場所と時間をより柔軟化するという動きは以前から進められてきたものだ。ミクシィの新しい働き方「マーブルワークスタイル」がどのように実践され、展開していくか、これからも注視したい。
(10月26日 取材)
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