大企業を対象に、4月から「同一労働同一賃金」の適用が始まる(中小企業は2021年4月から)。正規/非正規を問わず、労働者間の「不合理な待遇格差」が禁止される格好だ。この同一労働同一賃金を巡り旅行事業などを手掛けるエアトリ(東京都港区)が3月13日に発表した調査結果で、非正規社員の4人に3人が「正規社員の方が待遇が良い」と感じている実態が明らかになった。また、非正規社員ではなく会社や派遣業者が利益を享受しているような実態もあるようだ。
調査ではまず、20年4月から同一労働同一賃金が始まることを知っているか質問。非正規社員は、正規社員や経営者と比較して「知っている」と答えた割合が低かった。正規社員が75.5%、経営者・事業主が75.0%だったのに対し、非正規社員は65.0%。
一方、同一労働同一賃金に「賛成」と答えた人の割合は、3属性(正規社員、非正規社員、経営者・事業主)の中で最も高く59.4%。唯一、賛成派が過半数となった。
正規社員と非正規社員を比較して、「正規社員の方が待遇が良く感じる」と答えた人の割合も、非正規社員が最多。正規社員、経営者・事業主ともに5割近くだったが、非正規社員は74.7%が回答。
「正規社員の方が待遇が良い」と答えた非正規社員からは「今回のコロナで正規社員は在宅ができるが、非正規社員は出来ない」「明らかに社員が出来ない担当の仕事を簡単にこなせてもボーナスももらえない」といった声が上がった。
一方、「非正規社員の方が待遇が良い」と答えた正規社員からは「派遣社員は責任を負わず、給料が高い」「非正規社員は言われた仕事だけすればよいから」という意見が集まった。
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