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» 2020年06月24日 08時00分 公開

動画面接にもAIを活用:エントリシートの評価が大変→AI導入で「作業時間75%削減」 ソフトバンクの攻める採用活動 (3/4)

[吉村哲樹,ITmedia]

 この開発プロジェクトで中心的な役割を担った、ソフトバンクの加藤有祐氏(人事総務統括 人事本部 採用・人材開発統括部 人材採用部 担当部長)は、当時を次のように振り返る。

photo ソフトバンクの加藤有祐氏(人事総務統括 人事本部 採用・人材開発統括部 人材採用部 担当部長)

 「AIに学習させる動画を一つずつ採用担当者に見てもらいながら、『具体的にどの点を評価して合否を判定したのか?』についてヒアリングしました。これまでは担当者が経験や勘などの暗黙知に基づいて評価していましたが、これをAIに学習させるためには、暗黙知を明確に言語化・形式知化した上で、具体的な評価項目に落とし込まなくてはなりません。この評価項目の洗い出しや細分化に、相当な手間を掛けました」

 これまで人間が行ってきた曖昧な評価基準を項目化・細分化し、それぞれに適切な重み付けをした上でAIに学習させていく過程では、かなりの苦労が伴ったという。結果的に開発には約半年を要したが、苦労の甲斐(かい)あってか、最終的には人間の採用担当者が行った評価結果と同等の精度で合否を割り出せるAIモデルが完成した。

 早速20年5月から、このAIモデルを使った動画面接の評価を始めた。まだ運用を始めて間もないが、早くも生産性向上の効果が明確に表れているという。

 エントリーシートの評価と同様、AIが不合格と判定した動画も、その後必ず人間の担当者が全て目を通して、あらためて合否を判定するようにしている。そのため、AIの判断だけで動画面接を不合格とすることはないという。

「人の評価は人が行うべきでは?」という疑問 どう解消した?

 AIを人材の選定・評価プロセスに導入することに対しては、以前から「人の評価は人が行うべきでは?」「機械に評価された結果を人が受け入れられるのか?」といった疑問が絶えなかったという。

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