チャットボットやレコメンド機能など、今や日常に浸透しているAI。医療業界も例外ではなく、例えばMRI検査時の画像解析や遺伝子情報からの病気の診断など、さまざまなシーンでAIが導入されている。
デンマークの首都コペンハーゲンを拠点とするヘルスケアスタートアップ「Corti(コルティ)」は、あらゆる医療シーンにおいて緊急度が最高レベルの「救急医療部門」向けに、人命救助に関わるAIサービスを提供。その功績が高く評価され、欧州で将来ユニコーンになる可能性がもっとも高い企業に贈られる「Future Unicorn Award 2020」を受賞した。
CEOのAndreas Cleve(アンドレアス・クリーブ)氏は「コルティのAIは医療従事者を強力にサポートするツールであり、未来のヘルスケア業界に不可欠なテクノロジーだ」と強調する。新型コロナウイルスにより、オンライン診断など本格的にITの導入が求められる現代において、同社が提供するAI診断の必然性を聞いた。
コルティが提供するAIサービスは、病院の救急部門や119番のような救急コールセンターで、一刻を争う患者を診断する際のサポートツールとして、各国で導入されている。
通常、救急部門に電話がかかってくると、ディスパッチャーと呼ばれる専門家が、各医療部門への指示を担う。救急車を発動させ今すぐに処置をするべき患者か、何分以内に到着すれば助かる可能性があるか、あるいはその場で何か処置ができるのか、限られた情報から患者の容態や病名を診断し、搬送や治療の優先順位を決める。この行為は「トリアージ」と呼ばれる。
もし、トリアージにミスがあれば、それが原因で患者が亡くなることもあり、深い専門知識と素早い判断能力が求められる仕事だ。実際、米国だけでも年間約40万人が診断ミスや医療ミスで命を落としている。
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