2020年春に入社した新入社員は過去最多の人数だったが、社員の安全を最優先し入社式を5月に延期。対面研修も控えた。4月の1カ月、新入社員も出社制限のため、自宅でeラーニングシステムを使ってビジネスコンテンツの学習を進めた。3カ月の新人研修期間中、出社は3回程度だったそうだ。
その一方で、「つながり」施策も意識した。人事部門と新入社員での個別の面談を複数回行うよう強化。さらに、社長自ら個別の面談を行い、会社からの期待や「会社として君たちを育てるから安心してほしい」というメッセージを伝えたという。
「コロナ禍をうけての新たな取り組みでしたが、これにより帰属意識が非常に高まったようです。ピンチはチャンスでもあり、このような環境だからこそできること、学べることは数多くあります。新入社員が主体的に学んでいく姿勢を身につける良いきっかけにもなりました」と山崎さんも手応えを語る。
新入社員は例年と同様の7月に部署に配属されていったが、通常のOJTが行いにくいため、引き続き個別の面談や追加の研修など、フォローアップを実施している。
「現場のチームビルディングはマネジャーが構築しているため、きちんとマネジャーとコミュニケーションできているかという点には注意しています。また、研修でも、直接対面と伝わり方や刺さり方は変わります。ちゃんとつながっているんだよというメッセージが伝わるかどうか、意識して進めました」(山崎さん)
採用活動は母集団形成、選考、入社後のフォローという流れになる。そのさなかで新型コロナウイルスの危機が起こった。
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