もちろん「消費者が求める生活への理解」や「家電に感情的な価値を作り出す」という目標は、GROOVE Xと提携してもすぐに叶えられる訳ではない。さらにいえば、谷口社長はGROOVE Xとの提携が両課題への最適な解決方法であるかもまだ未知数であるとした。
それでは、日立GLSとGROOVE Xの提携による、短・中期的な現実的な目標とは何だろうか?
谷口社長はこれを「相互の強みを生かした補完的な関係を構築すること」だという。日立GLS側の強みは、老舗の大手家電メーカーならではの「量産化技術」「品質管理」「アフターサービス」の3点。
品質の高い製造物を量産して消費者に届ける技術、高い品質を保持しながらコストとのバランスをとる技術、そして届けた製品を長く安心して使い続けてもらうため大きなアフターサービス網の存在だ。この3つの技術を日立GLSはGROOVE Xに提供し得るのではないかと考えているという。
一方GROOVE Xからは、「使用者がどう動いたときに、製品はどう振る舞えばよいか」といった「感情的価値」を司るような技術を学びたいとするほか、日立GLSはGROOVE Xのビジネスモデルにも注目する。
LOVOTは購入時の初期費用のほか、月額費用が必要となるサブスクリプション方式を採用。製品を売っておしまいではなく、早い段階から、長期間ユーザーとつながり続けて価値を提供し続けている点に学ぶところがあるとした。
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