今回の取材でも分かるように、日立GLSとGROOVE Xの提携は、具体的にお互いの目的が全て決まった状態での締結ではなかった。そんな中、スタートアップ企業との提携を決定した理由について「現状は、スタートアップ企業との連携が、日立GLSとスタートアップ企業の双方にシナジーを生むかを確認している段階」だと説明した。
取材の最後に谷口社長は「スタートアップはとがった技術を持つが、一方でその技術を各種ハードウェア向けに開発・搭載する、製品をお客さまにデリバリーする、アフターサービスやメンテナンスを継続する、といった工程を苦手とすることも多い。量産化技術など我々が提供できる価値で、このようなスタートアップ企業の苦手な部分を補完できる。
とはいえスタートアップ企業には、大きな企業にはないとがった技術とスピード感があり、これらは我が社にとって魅力的な要素となる。実は日立GLSは、GROOVE Xに先駆け、20年7月にサイフューズというバイオ3Dプリンティング技術をもつ会社との共同開発を開始している(リンク)。
サイフューズ、GROOVE Xとの提携を皮切りに、今後もさまざまなスタートアップ企業とつながりたい。我こそは!という技術を持ったスタートアップさんにはどんどん声を掛けていただきたいですね」と、今後も意欲的にスタートアップとのつながりを強化する姿勢を強くアピールした。
<後編へ続く>
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