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家族型ロボットへ出資した、日立GLSの目指す未来家電メーカー進化論(6/6 ページ)

» 2021年02月17日 07時00分 公開
[倉本春ITmedia]
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スタートアップとの協業で広がる日立GLSの価値

 今回の取材でも分かるように、日立GLSとGROOVE Xの提携は、具体的にお互いの目的が全て決まった状態での締結ではなかった。そんな中、スタートアップ企業との提携を決定した理由について「現状は、スタートアップ企業との連携が、日立GLSとスタートアップ企業の双方にシナジーを生むかを確認している段階」だと説明した。

 取材の最後に谷口社長は「スタートアップはとがった技術を持つが、一方でその技術を各種ハードウェア向けに開発・搭載する、製品をお客さまにデリバリーする、アフターサービスやメンテナンスを継続する、といった工程を苦手とすることも多い。量産化技術など我々が提供できる価値で、このようなスタートアップ企業の苦手な部分を補完できる。

 とはいえスタートアップ企業には、大きな企業にはないとがった技術とスピード感があり、これらは我が社にとって魅力的な要素となる。実は日立GLSは、GROOVE Xに先駆け、20年7月にサイフューズというバイオ3Dプリンティング技術をもつ会社との共同開発を開始している(リンク)。

日立GLSとサイフューズとの共同開発開始の発表(リンク

 サイフューズ、GROOVE Xとの提携を皮切りに、今後もさまざまなスタートアップ企業とつながりたい。我こそは!という技術を持ったスタートアップさんにはどんどん声を掛けていただきたいですね」と、今後も意欲的にスタートアップとのつながりを強化する姿勢を強くアピールした。

後編へ続く

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