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スピード経営で知られるアイリスオーヤマ、問題発生のたびに躍進できたワケ家電メーカー進化論(4/5 ページ)

» 2021年04月22日 07時00分 公開
[倉本春ITmedia]

他社との協業でさらなる拡大を目指す

――今回のコロナ禍においても、国内にマスク工場を設けたり、AI搭載のサーマルカメラを発売するなど、迅速な対応に注目が集まりました。

 東日本大震災を経た当社では、トップ層だけでなく全従業員に至るまで「社会ニーズに応える、社会課題を解決する」という意識が行き渡っていたと感じています。マスクに関しても、新型コロナ感染症の流行とともに、マスクを国内で増産すべきという声がいろいろな部署から挙がっていました。

――マスクやサーマルカメラ以外には、どのような活動をされているのでしょうか。

 細かな対策グッズなどは、挙げれば切りがありません。あまり知られていないところでは、オフィス用の個室ブースなども作っています。オンライン会議が増えると「自分の席でオンライン会議がしにくい。だけど会議室は空いていない」ということがよくあります。そこで社内に、狭いスペースでも設置できる個室を作り、従業員が周りを気にせず仕事ができるようにしたのです。

オフィス内にプライベートな空間を確保できるパーソナルワーキングスペース「テレキューブ」。モニター両脇が間接照明になっており、オンライン会議でも顔色がよくみえる工夫も。

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