外出をしない営業手法であるインサイドセールスは、コロナ禍により注目度を高めました。しかし、何の考えもなしにインサイドセールスを導入することは危険です。
今回は、企業がインサイドセールスを導入するにあたり、最低限押さえておいた方が良い要素と、その背景をお話しします。
SNSマーケティング支援を行うホットリンク(東京都千代田区)のインサイドセールス担当として日々業務に努める傍ら、「ヴィジュアル系インサイドセールス」として情報発信を行う堤貴宏さんが、インサイドセールスについて愛をこめてお届けする連載です。インサイドセールス部の立ち上げ経験や、セカンドキャリアとしてインサイドセールスを選んだ経験を生かして解説します。
Twitter:@hotto_mihiro
みなさま、こんにちは。SNSマーケティング支援を行うホットリンクでインサイドセールスを担当している、堤です。私は13年間ヴィジュアル系バンドのギタリストとして活動し、引退後にインサイドセールス職に従事しています。
インサイドセールスについて、他社からご相談をいただく機会が増えました。その中でよくあるのが「マーケティングができていない状況で行っているインサイドセールスの悩み」です。
私自身が、リードがない、マーケティング組織もない環境でインサイドセールスを行った経験があります。これはかなり難易度が高く、非常に苦しみました。
やっていたことは、主にコールドコールと呼ばれる、いわゆる飛び込みの電話営業です。1日200件電話するというノルマがあり、受話器を置いているだけで「サボるな!」と罵声が飛び交う環境でした。
営業の対象が小規模な企業である場合は、社長を直で呼び出す、知り合いかのように電話をし受付を通過するという手法で、強引ではありますが一定数のアポイントを取得できました。
ただ、この方法でうまく成約するのは押しの強さを持ったごく一部のメンバーのみでしたし、顧客とのミスマッチも多く発生していました。しかも、私がこれらを経験したのは7年ほど前の話です。今の時代に適したやり方とはいえないでしょう。
また、対象が大企業になった場合、担当者の部署や名前が分からない状態での電話は、受付の方が誰につなげばいいか分からない上、当然ですが、警戒されてしまいます。通過するハードルは極めて高いです。受付の方にも、迷惑を掛けてしまうでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング